...ぬるぬるするほど手も額も油汗でしとどになっていた...
有島武郎 「或る女」
...「あなたはどなたですか」大きな男はちょっときまりが悪そうに汗でしとどになったまっかな額をなでた...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...枕紙に手をやってみるとはたしてしとどに濡れていた...
有島武郎 「星座」
...いまはまだ話をする時期になっていない」と大佐は帆村を静かに押しとどめ「それよりも君が持って来た密書を大いに生かすことが先決問題だ...
海野十三 「流線間諜」
...上人が強いておしとどめ...
谷崎潤一郎 「覚海上人天狗になる事」
...分け入つても分け入つても青い山しとどに濡れてこれは道しるべの石炎天をいただいて乞ひ歩く放哉居士の作に和して鴉啼いてわたしも一人生を明らめ死を明らむるは仏家一大事の因縁なり(修証義)生死の中の雪ふりしきる木の葉散る歩きつめる昭和二年三年...
種田山頭火 「草木塔」
...朝露のしとどに置いた草原の中に薊(あざみ)やら撫子(なでしこ)やらが咲いた...
田山花袋 「田舎教師」
...松岡は手をふってそれを押しとどめた...
本庄陸男 「石狩川」
...マリイはおしとどめて...
森鴎外 「うたかたの記」
...マンティネア人との戦いに勝ったラケダイモン王を押しとどめて...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...彼が剣を手にして馬に乗ろうとするのを誰もおしとどめることができなかった...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...温和寛仁の記憶を残しとどめる以外に...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...君たちとわたしとどっちが仕合せになるかは...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...雨、しとど降る...
山中貞雄 「陣中日誌(遺稿)」
...それが露でしとどに...
山本周五郎 「山彦乙女」
...手をふって押しとどめた...
吉川英治 「神州天馬侠」
...男の担(にな)い棒へ手をかけて押しとどめた...
吉川英治 「新・水滸伝」
...兄弟の范陽笠(はんようがさ)と旅合羽(たびがっぱ)をしとどに濡らした...
吉川英治 「新・水滸伝」
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