...寝汗にしとど濡れたれば...
泉鏡花 「悪獣篇」
...いふを黄金丸は押止(おしとど)め...
巌谷小波 「こがね丸」
...さこそ木膚(こはだ)の目より美脂(うまやに)をしとど滴(した)つれ...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...ほんとに不仕合せなんですもの! (みだれる心を押しとどめながら)情けというものを...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「ワーニャ伯父さん」
...なぜかお角はそれを押しとどめ...
中里介山 「大菩薩峠」
...商人の後ろからズボンつりをつかんで押しとどめた...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...樗(おおち)の大樹の下闇の露もしとどなところにしゃがみこんでいると...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...しとどに流れ落ちて来る――――ああ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...「おのれ、憎さも憎し――それ、みんな、こやつをからめ取って、さんざんに打った上、お役人に突き出せ!」広海屋が、おめくのを、妻女が、泣きながら、押しとどめて、「まあ、あなた、しずまって下さいまし、みんなも手出しはなりませぬぞ」と、いって、長崎屋の前に、地べたにひざまずいて、「これ、長崎屋さま、三郎兵衛さま――どんな恨みが、主(あるじ)にはあるかも知れねど、赤子には、罪というてあるはずはなし、どうぞ、お腹が癒(い)えるよう、わたしの身を存分になされて、あの子だけは返して下さるよう――お返し下さるよう――」「は、は、は、その御愁歎(おなげき)は、ごもッともごもッとも」と、芝居がかりで、三郎兵衛は、あざみ笑って、「さりながら、聴かれよ、御内儀、あれも敵(かたき)の片われ、どうも、お言葉にしたがうわけにはなりませぬ」「でも、一体、あの子を、どうなされて?」若しや、やはり、たずさえている匕首で、咽喉ぶえを切り割かれてしまったのではないか――と、内儀は、必死の想いでたずねる...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...べつに批難したり押しとどめたりすべき事がらでは無い...
三好十郎 「恐怖の季節」
...乱れてしとどになっていた...
室生犀星 「花桐」
...マリイはおしとどめて...
森鴎外 「うたかたの記」
...梅霖(つゆ)の雨しとどと降るに...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...しとどに置ける露のごと...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...肌着もしとどに冷えていた...
吉川英治 「三国志」
...彼は、多くの兵を、押しとどめて、李典にいった...
吉川英治 「三国志」
...手をふって押しとどめた...
吉川英治 「神州天馬侠」
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若山牧水 「樹木とその葉」
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