...姫君のもとへしげしげと...
芥川龍之介 「邪宗門」
...「なんで?」Kはけげんそうにスケッチ帳から目を上げて君の顔をしげしげと見守る...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...しげしげと見比べてゐたが...
石川啄木 「天鵞絨」
...ひと頃ほどしげしげとは出入りしなくなったのです...
梅崎春生 「Sの背中」
...「そうですか」五郎は名刺をしげしげと見ながら言った...
梅崎春生 「幻化」
...それから左側の人物をしげしげと眺めた...
海野十三 「すり替え怪画」
...病人の顔をしげしげと眺める...
豊島与志雄 「病室の幻影」
...お雪の寝顔をしげしげと見入り...
中里介山 「大菩薩峠」
...もう一度それをしげしげと打ち眺めた...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「鼻」
...しげしげと済して此方の顔を眺めるのに弱つて...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...そして不思議な事には、此節しげしげと、何処からか手紙が参りますの、その度に母さんは悲しそうに溜息をしていらっしゃるわ」「母さんは其事に就ては、何事も貴女に仰有いませんか」坂口は怪訝(いぶかし)そうに相手の顔を視守った...
松本泰 「P丘の殺人事件」
...しばらくしげしげとながめたあとで...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...ひとしおしげしげとその写真を眺めなおした...
宮本百合子 「権力の悲劇」
...先生はしげしげとお富さん訪問に精をだした...
山本周五郎 「季節のない街」
...横からしげしげと眺めたり...
山本周五郎 「日本婦道記」
...しげしげと仰ぎ見て――「おそれながらあなた様は...
吉川英治 「私本太平記」
...はじめて彼はしげしげとおもはゆそうに...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...しげしげと顔を見ながらいった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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