...ボーンズは鼻高々と...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「スリーピー・ホローの伝説」
...然も嬉しい事には、談話に續けて、續膝栗毛善光寺道中に、落合峠のくらやみに、例の彌次郎兵衞、北八が、つれの獵夫の舌を縮めた天狗の話を、何だ鼻高、さあ出て見ろ、其の鼻を引いで小鳥の餌を磨つてやらう、といふを待たず、獵夫の落した火繩忽ち大木の梢に飛上り、たつた今まで吸殼ほどの火だつたのが、またゝくうちに松明の大さとなつて、枝も木の葉もざわ/\と鳴つて燃上つたので、頭も足も獵師もろとも一縮み、生命ばかりはお助け、と心底から涙……が可笑しい、面屋と喜多利屋と、這個二人の呑氣ものが、一代のうちに唯一度であらうと思ふ……涙を流しつゝ鼻高樣に恐入つた、といふのが、いまの南方氏の隨筆に引いてある...
泉鏡花 「遺稿」
...見張の男は鼻高高と云いました...
田中貢太郎 「宇賀長者物語」
...上出來のものは家に持歸つて鼻高々と家人に試食させた...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...霜やけにて少し頬の赤くなりし円顔(まるがお)鼻高からず...
永井荷風 「桑中喜語」
...大白猿(だいはくえん)や鼻高(はなたか)盛んの頃には...
中里介山 「大菩薩峠」
...わしも若い時分は江戸の三座の楽屋へ入り浸って鼻高でも...
中里介山 「大菩薩峠」
...鼻高きが故に貴(たっと)からず...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...鼻高々と平次の家へやって来ました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...しかし、あなた鼻高い...
萩原朔太郎 「小泉八雲の家庭生活」
...『あなたの鼻高い...
萩原朔太郎 「小泉八雲の家庭生活」
...昨年四月一日の『日本及日本人』に出でおり艦長などがわざわざ面を見に来るとて当人鼻高し)を介して尋ね来りしたってだめだと述べ切って置く...
南方熊楠 「十二支考」
...河村夫妻、熊野夫妻、鼻高々です...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...天狗なり! 眼はランランとして鼻高く...
三好十郎 「斬られの仙太」
......
山之口貘 「山之口貘詩集」
...鼻高々に存ぜられます」「ムム気に入った...
吉川英治 「私本太平記」
...「あの者は、わが家の秘蔵家来でおざるよ」成輔は、人々から問われるごとに、鼻高々と、自慢した...
吉川英治 「私本太平記」
...さっそく女房の潘金蓮(はんきんれん)へも鼻高々とひきあわせた...
吉川英治 「新・水滸伝」
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