...突然鼠小僧(ねずみこぞう)次郎太夫(じろだいふ)の話をしやべり出した...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...おれもその鼠小僧ぢや...
芥川龍之介 「鼠小僧次郎吉」
...鼠小僧と云ふ名が出るぢや無えか...
芥川龍之介 「鼠小僧次郎吉」
...役人始め真実御前が鼠小僧だと思ふかも知れ無え...
芥川龍之介 「鼠小僧次郎吉」
...何かその奥の鼠小僧の墓に同情しない訳には行かなかった...
芥川龍之介 「本所両国」
...鼠小僧の墓所辺りを見回り...
井上円了 「おばけの正体」
...花川戸(はなかわど)の助六(すけろく)も鼠小僧次郎吉(ねずみこぞうじろきち)も...
太宰治 「パンドラの匣」
...一、軍談物(難波戦記、天草軍記)二、政談、白浪物(鼠小僧、白木屋、大岡裁きの類)三、侠客物(天保水滸伝、関東侠客伝)四、仇討物(一名武勇伝、伊賀越、岩見重太郎)五、お家物(伊達騒動、相馬大作、越後騒動)六、人情、洒落本物(梅ごよみの類)七、伝奇物(八犬伝、神稲(しんとう)水滸伝)八、怪談物(四谷怪談、稲生(いのう)武太夫、鍋島猫騒動)九、教訓物(塩原太助の類)十、戯作(八笑人の類)此等、江戸時代の通俗小説類を一貫して見るのに、勿論当時の幕府の封建的支配の影響の下にあったためでもあるが、次のような諸点がそれ等の作品を通じての特徴として挙げられると思う...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...こいつがその鼠小僧ではあるまいかと思わせるくらいに...
中里介山 「大菩薩峠」
...濡紙を下へ置いてその上へはしょり込んだ喧嘩かむりというのもある――今この場に、こいつがかぶって来たのは、鼠小僧かむり、或いは直侍(なおざむらい)かむりというやつで、相当江戸前を気取ったところの、芝居気たっぷりのかむり方でありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...木鼠小僧のように...
野村胡堂 「江戸の昔を偲ぶ」
...鼠小僧(ねずみこぞう)の住んでいた...
長谷川時雨 「木魚の顔」
...目の鋭い水々とした顔立ちで「鼠小僧」などに扮すると...
正岡容 「異版 浅草燈籠」
...四「藪原検校(やぶはらけんぎよう)」「安政三組盃(あんせいみくみさかづき)」「新蔵(しんざう)兄弟」「鼠小僧」に抜群の冴えを見せた世話講談の妙手小金井芦洲(ろしう)は...
正岡容 「落語家温泉録」
...僕は鼠小僧の解決篇を見ないので...
室生犀星 「京洛日記」
...鼠小僧の仕業(しわざ)かも知れませんぜ」「鼠小僧というのは」「江戸を荒した大泥棒で...
吉川英治 「治郎吉格子」
...鼠小僧だな」「む」と...
吉川英治 「治郎吉格子」
...鼠小僧の出没に――いろいろな社会層へ亙(わた)って...
吉川英治 「山浦清麿」
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