...己が大事にして書いてゐるものを鼠が食つてしまふ...
アルチバシェッフ・ミハイル・ペトローヴィチ Artsybashev Mikhail Petrovich 森林太郎訳 「死」
...翼に藍鼠(あいねずみ)の縞(しま)がある...
泉鏡花 「開扉一妖帖」
...栗鼠はそこら中跳ねまはつてどんな藝當でもしますわ...
ヘンリック・イブセン Henrik Ibsen 島村抱月譯 「人形の家」
...員数外の鼠がレッドのポケットのなかに入ったまま密輸入されるのに気を使う余裕がなかったのである...
海野十三 「軍用鼠」
...鼠色のこまかい縞目(しまめ)が織りこめられていた...
太宰治 「葉」
...西湖の西北の空に鼠(ねずみ)色の雲が出て...
田中貢太郎 「蛇性の婬」
...鼠(ねずみ)色の雲の絶え間から碧(みどり)の空が見える...
田山花袋 「田舎教師」
...燈明をつけてもどってみればもう鼠の音がしている...
中勘助 「島守」
...そのまま駕籠をあげて銀鼠色(ぎんねずいろ)の夕靄(ゆうもや)に包まれた暮の街を...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...鼠いろの薄い卵の殻にはKといふ字が...
萩原朔太郎 「月に吠える」
...死んだ鼠の尻尾をはかってみると...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...ちゃんとすじが通っているからね」二十日鼠が...
久生十蘭 「金狼」
...猫が鼠を追って走った音がした...
火野葦平 「花と龍」
...港にゐる他の鼠達をことごとく卑しいものゝやうに見降しました...
牧野信一 「船の中の鼠」
...鼠が牧畜に必要な草や人間大事の穀物を損ずるは夥しいものあり...
南方熊楠 「十二支考」
...鼠や牛を初めとする十二支と九つの星との抽象物を自分の科学の基本として...
横光利一 「旅愁」
...鼠木綿の襟垢(えりあか)に...
吉川英治 「剣難女難」
...湯気にまぎらわしい鼠色の衣を着た一人の虚無僧...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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