...いつか猫が前のやうに鼠をとらないのに気づき出した...
芥川龍之介 「貝殼」
...これは鼠を取らないためのお仕置と見せかけるためのごまかしなのです...
梅崎春生 「ボロ家の春秋」
...「本常に腹の立つ鼠ですことね」と聲に應ずるが如く言つた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...隠れ顔に大きな鼠がいた...
高浜虚子 「丸の内」
...さっきは鼠のにおいがしていたし...
豊島与志雄 「椎の木」
...袋の鼠のようなものである...
中里介山 「大菩薩峠」
...鼠ともつかず鼬(いたち)ともつかぬ物(もの)の化(け)の足音が響いた...
沼田一雅 「白い光と上野の鐘」
...鼠がどんなに荒れても人間の命までは取らないから――と申しまして」そんな話をしてゐるところへ六本木の留五郎が勢ひ込んで入つて來ました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...黒の背広に鼠色(ねず)のネクタイという...
羽志主水 「越後獅子」
...二十日鼠は椅子にかけると...
久生十蘭 「金狼」
...知らずに船を入れた白人の海鼠採りやコプラの採集者はそれで帰ってこないことが多い...
久生十蘭 「三界万霊塔」
...土筆を摘みによくエトルタへまいりましたわ」「フランスでは土筆のことを鼠の尻尾というんでしょう」「あたしたちが土筆を摘んでいると...
久生十蘭 「ユモレスク」
...その処の時の食物を食い猫を鼠皆々食い殺す(『甲斐国妙法寺記』)...
南方熊楠 「十二支考」
...蘇武が胡地に節を守った時鼠を食うたという...
南方熊楠 「十二支考」
...薄い鼠が根調をなしていて...
森鴎外 「百物語」
...しまいに鼠を追い払って...
柳田国男 「海上の道」
...ところがこの海鼠引きが...
柳田国男 「こども風土記」
...劉表に会ってよく利害を説き、この曹操に降(こう)を誓わせて帰ったら――汝を宮中の学府に入れ、公卿(くぎょう)として重く用いてつかわすが、どうだな」「ははは、鼠が衣冠したら、さぞ滑稽であろう」「予は、汝の一命を、汝に貸し与えておくものである...
吉川英治 「三国志」
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