...帝都は鼎(かなえ)の湧(わ)くがように騒ぎ立ち...
海野十三 「国際殺人団の崩壊」
...辻新次君と鼎坐して話しあへるをりにも...
大槻文彦 「ことばのうみのおくがき」
...石鼎(せきてい)...
高浜虚子 「五百句」
...香を鼎(こうろ)に焚(た)いて再拝した...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「促織」
...さながら鼎の沸くやうに白く大きく波立つてゐた...
田山録弥 「ある日」
...近代で最も先駆的な段階は恐らく田口鼎軒氏の『日本開化小史』などに見られるだろう...
戸坂潤 「最近日本の科学論」
...関東も関西も鼎(かなえ)のわくような騒ぎ...
中里介山 「大菩薩峠」
...鼎に山川万物を図すとか廟祠の壁に天地山川を画くなどいう記録がある...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...名人大六雲鼎「人形の首を梟(さら)した...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...八月二十一日(消印八月二十七日)〔巣鴨拘置所の顕治宛 駒込林町より(代筆 ミレー筆「羊飼」(一)と山本鼎筆「秋と白馬山」(二)の絵はがき)〕十九日付のお手紙二十一日朝戴きました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...薬鼎自吹薪...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...筆札(ひっさつ)に生方鼎斎(うぶかたていさい)...
森鴎外 「渋江抽斎」
...早く郷里を出た長兄の鼎が...
柳田国男 「故郷七十年」
...勤王の一気は江戸政府の鼎猶隆々たる時に在りて既に日本の全国に磅(はうはく)したりき...
山路愛山 「頼襄を論ず」
...当時攘夷論と共に幕府の外交を批難し、勤王討幕を唱ふるなど、世諭鼎沸して、諸藩の志士京都に集る者日日に繁く、幕吏の頻りに之を物色するあり、うれたき事ども多かりし中に、父は窃に其れ等の志士と往来して画策する所ありしが、わきて薩摩藩には八田友紀、村山松根、黒田嘉右衞門、高崎正風の諸歌人を通じて交友多く、小松帶刀、土師吉兵衞、椎原小彌太、内田政風、西郷吉之助、大久保一藏、吉井幸輔、伊地知正治の諸氏と交るに至り、常に薩摩の藩邸に出入して京都の形勢、諸藩の動静を内報し、その他細事に亘りて薩藩の為めに幾多の便宜を計りぬ...
與謝野禮嚴 「禮嚴法師歌集」
...漢皇剣をひっさげて寰宇(かんう)を清め一たび強秦(きょうしん)を定む四百載(さい)桓霊(かんれい)いまだ久しからず火徳衰(おとろ)う乱臣賊子鼎(ていだい)を調え群盗四方にあつまる蟻の如し万里の奸雄みな鷹揚(おうよう)吾ら大嘯(たいしょう)...
吉川英治 「三国志」
...鼎(かなえ)の沸くような騒ぎだった...
吉川英治 「新書太閤記」
...諫議(かんぎ)ノ大夫(たゆう)趙鼎(ちょうてい)が...
吉川英治 「新・水滸伝」
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