...寶鼎(はうてい)金虎(きんこ)を存(そん)し...
泉鏡花 「花間文字」
...主人が二人の客と鼎座して...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...鼎はよろよろとして倒れた...
田中貢太郎 「蘇生」
...すさまじい激浪が鼎の沸くやうに一面に白く浪立つてゐるのが見られた...
田山録弥 「島の唄」
...いざ今こゝに三脚の鼎もしくは釜を賭け...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...若くは鼎の輕重を問はれむとするの状なきに非ず...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...今や自由党は漸く閣下の内閣に向て鼎の軽重を問はむとするの意向を表現したるに非ずや...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...関東も関西も鼎(かなえ)のわくような騒ぎ...
中里介山 「大菩薩峠」
...運甓居雑詠百年旧府嘆二榛荊一四面山河自作レ城 十日雲容多北走 二州水勢尽西行 遠書毎托二海商至一閑話只憑二山衲迎一羇官雖レ孤幸無レ恙 回レ頭已没幾同庚公篁渡此地名区慰二老孱一風光秀偉満二衰顔一東西来合巴回水 南北相臨鼎峙山 亜竹檀欒遶二旧郭一遺民絡繹渡二荒関一晩晴試望二公篁渡一人在二灘声嵐気間一ともに山国盆地の郡衙三次の地勢風光気象を実に即いて髣髴と描出してゐる...
中村憲吉 「頼杏坪先生」
...鼎(かなえ)になって静かな話を始めました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お隣の部屋の鼎咲子はさすがに当てられ気味で...
野村胡堂 「流行作家の死」
...鼎(ていかく)脅(おびや)かす能わざるものがなくてはならぬ...
穂積陳重 「法窓夜話」
...鼎(かなえ)の軽重を問わるるの緒を啓(ひら)いた例少なからず...
南方熊楠 「十二支考」
...私の長兄の鼎(かなえ)は...
柳田国男 「故郷七十年」
...敵も味方も囂々(ごうごう)と鼎(かなえ)の沸く如く騒然としていたが...
吉川英治 「剣難女難」
...油の鼎(かなえ)のようにして...
吉川英治 「三国志」
...鼎(かなえ)の軽重を問われるというものである...
吉川英治 「新書太閤記」
...鼎(かなえ)の沸くような騒ぎだった...
吉川英治 「新書太閤記」
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