...たとえば昔仁和寺(にんなじ)の法師の鼎(かなえ)をかぶって舞ったと云う「つれづれ草」の喜劇をも兼ねぬことはない...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...自分と藻外と三人鼎足的(ていそくてき)関係のあつた花郷(かきやう)を訪ねて見やうと...
石川啄木 「葬列」
...夜になれば鼎座に浪華節(なにはぶし)があり...
高村光太郎 「気仙沼」
...弟思いの兄の鼎が心配して...
田中貢太郎 「蘇生」
...一番後をあるいている囚人の容貌がどうも兄の鼎に似ているので...
田中貢太郎 「蘇生」
...まだ火に觸れぬ鼎七...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...嘗(かつ)て宮部鼎蔵と相伴い...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...恰かも群盲の鼎を評するが如き観あるは...
登張竹風 「美的生活論とニイチエ」
...王城の地はその鼎沸(ていふつ)の中心に置かれても...
中里介山 「大菩薩峠」
...古今の名人と言われた松本鯛六――一名大六雲鼎(うんてい)は...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...鼎の沸くが如き大混乱を来たしたが...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...或(あ)る日島村鼎甫(しまむらていほ)の家に尋ねて行たことがある...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...「辰巳巷談」の梗概を述べお君がいい人鼎を沖津に寢取られたりとなせるが如き言語道斷の誤あり...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...痩形(やせがた)の沖田刑事との鼎坐(ていざ)は...
森下雨村 「五階の窓」
...私の長兄の鼎(かなえ)は...
柳田国男 「故郷七十年」
...父は死せずして元鼎死す...
山路愛山 「頼襄を論ず」
...敵も味方も囂々(ごうごう)と鼎(かなえ)の沸く如く騒然としていたが...
吉川英治 「剣難女難」
...鼎(かなえ)のわくような騒ぎで...
吉川英治 「新書太閤記」
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