...地下室はわきたぎる鼎(かなえ)の混乱となり...
江戸川乱歩 「影男」
...左方近く一二里の外に三山の鼎立せるを見る...
大町桂月 「妙義山の五日」
...油鼎(ゆてい)に置くがいい」たくさんの鬼達がそれについて叫んだが...
田中貢太郎 「続黄梁」
...四月の始めに山本鼎(やまもとかなえ)氏著「油絵のスケッチ」という本を読んで急に自分も油絵がやってみたくなった...
寺田寅彦 「自画像」
...把手(とりて)ある鼎を受くるステネロス...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...肥後(ひご)の人宮部鼎蔵(ていぞう)と...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...君らがいわゆる権力階級の鼎(かなえ)の軽重は分明に暴露されてしもうた...
徳冨蘆花 「謀叛論(草稿)」
...三權鼎立といふが若き極端に走るに至れり...
内藤湖南 「學變臆説」
...新橋演舞場が鼎立(ていりつ)している...
長谷川時雨 「朱絃舎浜子」
...もって互に鼎(かなえ)の軽重を問うことであった...
穂積陳重 「法窓夜話」
...薬鼎風炉病子家...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...鼎は出獄後、辰之助等に善遇せられぬので、名を謙一郎と改め、堺市に遷(うつ)つて商業を営み、資本を耗尽(かうじん)し、後に大阪府下南河内郡古市(ふるいち)村の誉田(こんだ)神社の社司となつた...
森鴎外 「津下四郎左衛門」
...天文博士あの焼けている鍵が鼎に触れるや否や...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...鼎(かなえ)や、鉢や、平たい、円い籠がいる...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...茨城県の北相馬郡布川(ふかわ)町に行って医者をしていた長兄の鼎(かなえ)の許に預けられることになった...
柳田国男 「故郷七十年」
...元祖が私の長兄の鼎であるから...
柳田国男 「故郷七十年」
...たちまち鼎(かなえ)の沸(わ)くような騒ぎになる...
吉川英治 「黒田如水」
...それに鼎足(ていそく)の象(かたち)をとり...
吉川英治 「三国志」
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