...何しろ塗山(とざん)の禹王廟(うおうびょう)にある石の鼎(かなえ)さえ枉(ま)げると云うのですからな...
芥川龍之介 「英雄の器」
...主人が二人の客と鼎座して...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...この一癖が馬琴の鼎(かなえ)の軽重を問わしめる...
内田魯庵 「八犬伝談余」
...帝都は鼎(かなえ)の湧(わ)くがように騒ぎ立ち...
海野十三 「国際殺人団の崩壊」
...江戸には鼎(かなえ)の湧くような騒ぎが起った...
大隈重信 「青年の天下」
...吾人豈(あに)道徳の鼎の輕重を問はざるを得むや...
高山樗牛 「美的生活を論ず」
...まだ火に觸れぬ鼎七...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...舟より種々の賞品を――鼎をを取り來る...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...田口鼎軒が専門家で福沢諭吉が啓蒙家だとして...
戸坂潤 「思想としての文学」
...若くは鼎の輕重を問はれむとするの状なきに非ず...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...なるべく通俗的な面白い鼎談会を催した...
豊島与志雄 「憑きもの」
...王城の地はその鼎沸(ていふつ)の中心に置かれても...
中里介山 「大菩薩峠」
...鼎(ていかく)に烹(に)らるるを面白く思う...
夏目漱石 「草枕」
...或(あ)る日島村鼎甫(しまむらていほ)の家に尋ねて行たことがある...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...もうあの鼎(かなえ)から烟の(におい)が漲(みなぎ)って来そうだ...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...長兄の鼎は辻川で生れて姫路へ連れられたわけだが...
柳田国男 「故郷七十年」
...官兵衛との三人鼎座(ていざ)であったが...
吉川英治 「黒田如水」
...鼎(かなえ)のわくような混乱と物議が果てしなく夜を徹し...
吉川英治 「新書太閤記」
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