...黯然(あんぜん)と頭をたれた木村に...
有島武郎 「或る女」
...これ丈けは見逃してくれ給え」諸戸は黯然(あんぜん)として云った...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...黯然(あんぜん)として吾(われ)も黙した...
寺田寅彦 「根岸庵を訪う記」
...死の黯黒と兇暴の運命彼に迫り來て其兩眼を閉ぢしめぬ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...勇將穿つ胸甲は凄く黯紅の血に染みぬ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...黯(くら)い気分になった...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...私は黯然とした...
豊島与志雄 「樹を愛する心」
...黯然として、私は崖の樹木を眺めるのである...
豊島与志雄 「樹を愛する心」
...召類篇には史黯を史默に作つてあるが...
内藤湖南 「爾雅の新研究」
...溝渠の水死して月黯澹たり...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...商舗の燈火は黯澹として行人稀なり...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...(黯然(あんぜん)として...
長谷川伸 「瞼の母 二幕六場」
...さすがに黯然(あんぜん)となって...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...黯黒(くらやみ)の中(うち)からヌッと半身を捉出(ぬきだ)して...
二葉亭四迷 「浮雲」
......
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...英国ノルウェー北米等の海から稀に獲るネレイス・ヴィレンスちゅう大ゴカイの長(たけ)一フィートより三フィートで脊色深紫で所々黯青(あんせい)また緑ばかりで光り...
南方熊楠 「十二支考」
...北種はその色主に帯黄黯褐(あんかつ)で...
南方熊楠 「十二支考」
...気味わるく歯を露(あら)わしている黯(くろ)ずんだ唇――それ等のものが永久の眠りを語っているのだ...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「青蠅」
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