...今何故に斯くも黯然(あんぜん)たる絳泥(あかどろ)色に変色したりや...
石川啄木 「閑天地」
...どす黯(ぐろ)い血痕の附着した一枚の紙をひろげて...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「無駄骨」
...黯然(あんぜん)となったのです...
田中英光 「オリンポスの果実」
...ところどころに墓を残して行く一家族の漂泊的(ひょうはくてき)生活をかれは考えて黯然(あんぜん)とした...
田山花袋 「田舎教師」
...里になぞやらなくつても好かつたのに――』『本当だ――』父親も母親も黯然としてゐた...
田山録弥 「草みち」
...黯紅色のすごき血は疵口よりし流れ出づ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...勇將穿つ胸甲は凄く黯紅の血に染みぬ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...玉川電車で帰る東京の娘を見送って「別れるのはつらい」と黯然(あんぜん)として云った...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...其処の墓地の石の下から出て来たかと思わるゝ様な凄(すご)い黯(くら)い顔をして居る...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...周囲(あたり)の黯(くら)い緑に競(きそ)う...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...黯青(あんせい)に光る空...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...召類篇には史黯を史默に作つてあるが...
内藤湖南 「爾雅の新研究」
...さすがに黯然(あんぜん)となって...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...」彼はかう思つて独り黯然とした...
平出修 「逆徒」
...黯黒(くらやみ)の中(うち)からヌッと半身を捉出(ぬきだ)して...
二葉亭四迷 「浮雲」
......
牧野富太郎 「植物記」
...英国ノルウェー北米等の海から稀に獲るネレイス・ヴィレンスちゅう大ゴカイの長(たけ)一フィートより三フィートで脊色深紫で所々黯青(あんせい)また緑ばかりで光り...
南方熊楠 「十二支考」
...次にアジアの野驢、これは耳大にも小にも過ぎず、尾は長い方、背条黯褐で、頭より尾に通り(たてがみ)あり...
南方熊楠 「十二支考」
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