...画楼簾裡(ぐわろうれんり)に黯淡(あんたん)たるの処...
芥川龍之介 「開化の殺人」
...私は黯然(あんぜん)とした...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...「そんな遠い昔のことを今更思ひ出してゐるやうなかの女ではあるまい」かう口に出して言つたBは黯然とした...
田山録弥 「島の唄」
...黯然(あんぜん)として吾(われ)も黙した...
寺田寅彦 「根岸庵を訪う記」
...黯紅色のすごき血は疵口よりし流れ出づ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...勇將穿つ胸甲は凄く黯紅の血に染みぬ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...膝をつきつつ黯黒の血をもの凄く吐き出し...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...時間よりも寧空の黯い為に町は最早火を点(とも)して居る...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...黯(くら)い気分になった...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...黯青(あんせい)に光る空...
徳冨蘆花 「熊の足跡」
...私は黯然とした...
豊島与志雄 「樹を愛する心」
...(黯然(あんぜん)として...
長谷川伸 「瞼の母 二幕六場」
...黯黒(くらやみ)の中(うち)からヌッと半身を捉出(ぬきだ)して...
二葉亭四迷 「浮雲」
......
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...独り黯然(あんぜん)と予覚するのであった...
松永延造 「ラ氏の笛」
...そして黯(くろ)くなツてゐる...
三島霜川 「平民の娘」
...気味わるく歯を露(あら)わしている黯(くろ)ずんだ唇――それ等のものが永久の眠りを語っているのだ...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「青蠅」
...何ともわからぬ一種の音――蜂の巣のそばで聞く羽音のような音がした――と思っているうちに死人の黯(くろ)ずんだ口腔(くち)の中(うち)から...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「青蠅」
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