...概括して云へば僕の缺點は常に僕を向上に驅り...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...此等の陶畫(すゑものゑ)は、皆濕に乘じて筆を用ゐるものなれば、一點一畫と雖、漫然これを下すべきにあらずなど云へり...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...大川氏は前には其得點全部を期日間際になつて或る政友に譲つたが...
石川啄木 「菊池君」
...如何にも女らしい用語になるわいと合點した...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...そこがどうも合點がゆかん...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...此の點は文鏡祕府論の重大な價値のある點でありまして...
内藤湖南 「弘法大師の文藝」
...それも夜(よる)がねえ萬一(もしも)のことが有(あ)つちやと思(おも)ふもんだから明(あか)り點(つ)けてたんだが其(そ)の所爲(せゐ)か餘計(よけい)に來(く)る樣(やう)で...
長塚節 「土」
...卯平(うへい)は其(そ)の蹙(しが)めるやうな目(め)で微(かす)かに點頭(うなづ)いた...
長塚節 「土」
...夜も亥刻(よつ)近くなると提灯を二つ三つ點け放して...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...紫の斑點(はんてん)のあるのは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...幸ひ若旦那が煙草に火を點ける積りで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...しかしてその一致點は文化主義そのものの必然的發露に外ならぬ...
波多野精一 「時と永遠」
...しかし「コロンバ」は隱約の間に彼自身を語つてはゐないであらうか? ……」かういふ點においても彼は頗るメリメに似てゐる...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
...「僕はその點では潔白なものさ...
正宗白鳥 「假面」
...いつも燈火が點々と町はづれの家並に光つてゐた...
水野仙子 「醉ひたる商人」
...そこで假名遣の歴史に付きまして自分の觀察を異にして居る點を二...
森鴎外 「假名遣意見」
...人には内部の弱點は見せまいとする...
吉川英治 「折々の記」
...無神經な點では、去年の夏頃、永田氏や僕などと福岡へ旅行した船中で、船室で例の將棋をさしながら、菊池さんがかたはらの生菓子へ手をのばしたので、「先生、よしなさい、蟻がいつぱいたかつてゐるがな」と永田氏が注意したところ、菊池さんは、ふツ、ふツと、二つばかり息で蟻の群をふいて、殘餘の蟻ぐるみその菓子をむしや/\喰べてしまつたといふのでもその程度がおよそわからう...
吉川英治 「折々の記」
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