...そこには粉飾もあれば粉黛(ふんたい)もあり...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...げにや六宮(ろくきゅう)の粉黛(ふんたい)の...
谷崎潤一郎 「盲目物語」
...その髮の長い黛の美しい姫のことを忘れた...
田山花袋 「道綱の母」
...秀潤(しゅうじゅん)の黛色(たいしょく)滴(したた)るばかり...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...粉黛が之なのである...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...なお式日に依ては額に黛を描いている事もあった...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...翠黛の眉濃かに插秧既に終りて日をふること旬日...
長塚節 「草津行」
...鼻の下に青黛(せいたい)を塗つて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...一念称名声(いちねんしょうみょうのこえ)功徳万世伝(くどくばんせいにつたう)青黛山寺鐘(せいたいさんじのかね)迎得真如月(むかええたりしんにょのつき)なほ六美女は当時十八歳なりしが...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...芳(ほう)九連(れん)の遺子黛女(たいじょ)を賜う...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...しかも新婚匆々時代の濃艶を極めた装おいだ」「……オヤオヤ……黛夫人を殺したんじゃなかったんですか」「まあ黙って聞け...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...その黛夫人の幽霊に介抱をされてヤット息を吹き返したので...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...何の事だ……それは黛夫人の妹で...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...必要もない新しい犠牲を求めて歩いたのは何故か……黛夫人の遺骸が白骨になり終るのを...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...そうしてその記憶の中(うち)にタッタ一つ美しいモヨ子……一千年前の犠牲であった黛(たい)夫人に生写(いきうつ)しの姿がアリアリと浮出した」「……………」「……一千年後に現われた呉青秀の変態性慾の幽霊はかくして現代青年の判断力や...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...黛夫人の白骨になった姿だけを...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...紅牙(コウガ)催拍(サイハク)シテ燕ノ飛ブコト忙(セワ)シ一片ノ行雲(コウウン)画堂(ガドウ)ニ到ル眉黛(ビタイ)促(モヨオ)シテ成ス遊子ノ恨ミ臉容(レンヨウ)初(ハジ)メテ故人ノ腸(ハラワタ)ヲ断ツ楡銭(ユセン)買ワズ千金ノ笑柳帯(リュウタイ)ナンゾ用イン百宝ノ粧(ヨソオ)イ舞(マイ)罷(ヤ)ミ簾(レン)ヲ隔テテ目送スレバ知ラズ誰カコレ楚(ソ)ノ襄王(ジョウオウ)眼を貂蝉のすがたにすえ...
吉川英治 「三国志」
...金揉(きんも)み烏帽子に黛(まゆずみ)の白拍子化粧がまたなく似合って哀しい胸を...
吉川英治 「私本太平記」
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