...目撃者の黙許があったため、事件は未解決のままだ...
...困難な状況に陥っても、黙許することなく自分の意見を述べるべきだ...
...彼女は彼の浮気を黙許した...
...責任逃れのために、黙許し続けることは許されない...
...一方的に黙許するのではなく、相手の意見も聞くように心がけよう...
...俗悪なる多数趣味以外になにものかかくの如き芸術の蹂躙を黙許することが出来よう...
エンマ・ゴルドマン 伊藤野枝訳 「少数と多数」
...それなら紅国軍部は税関本部に通牒して鼠の輸入を黙許させればよかったと思うかもしれないけれど...
海野十三 「軍用鼠」
...娘の気象を知っている親達はやむをえず黙許(もっきょ)の形にしておいたと見えるかくして主従とも相弟子とも恋仲(こいなか)ともつかぬ曖昧(あいまい)な状態が二三年つづいた後春琴二十歳の時春松検校が死去したのを機会に独立して師匠の看板を掲(かか)げることになり親の家を出て淀屋橋(よどやばし)筋に一戸(いっこ)を構えた同時に佐助も附(つ)いて行ったのである...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...これはもう公然止むを得ざる事と黙許して居て...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...それでまずは黙許という姿であった...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...この事は黙許されていた...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...私の立読みを黙許してしまってくれた...
直木三十五 「死までを語る」
...事実種子の行動はその言う通り黙許して置いても重吉の生涯には何の利害もないことが月日の過ぎるにつれて次第に明瞭になった...
永井荷風 「ひかげの花」
...ずるずるに黙許してしまうことは...
中谷宇吉郎 「抗議する義務」
...この水をのむことが黙許されている程度の働きぶりである...
中谷宇吉郎 「日本のこころ」
...互に何気のあった事を黙許しながら...
夏目漱石 「虞美人草」
...実を云えば二人の交際はこの黙許を認め合った上の親しみに過ぎなかった...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...それが黙許されて居たくらいですから...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...あらぬ噂さえ立ってそんな事まで黙許しているのかと蜚語(ひご)されたほどである...
長谷川時雨 「松井須磨子」
...これは上(かみ)へ通った事ではないが、いわゆる大目に見るのであった、黙許であった...
森鴎外 「高瀬舟」
...黙許というかたちで...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...別扱いの自由が黙許されていたわけだった...
吉川英治 「新・水滸伝」
...それは銀の輸出が許されまたは黙許されている国は少しも感じない害悪である...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
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