...目撃者の黙許があったため、事件は未解決のままだ...
...困難な状況に陥っても、黙許することなく自分の意見を述べるべきだ...
...彼女は彼の浮気を黙許した...
...責任逃れのために、黙許し続けることは許されない...
...一方的に黙許するのではなく、相手の意見も聞くように心がけよう...
...将校方は黙許なされても...
泉鏡花 「海城発電」
...俗悪なる多数趣味以外になにものかかくの如き芸術の蹂躙を黙許することが出来よう...
エンマ・ゴルドマン 伊藤野枝訳 「少数と多数」
...それなら紅国軍部は税関本部に通牒して鼠の輸入を黙許させればよかったと思うかもしれないけれど...
海野十三 「軍用鼠」
...また当分はそうして置いてもと黙許(もっきょ)の形になったのであろうと思われる...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...いささかの罪悪も黙許することはできないわけである』とこんな風に考えて...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...それでまずは黙許という姿であった...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...私の立読みを黙許してしまってくれた...
直木三十五 「死までを語る」
...さすがの余も遂に譲歩してここに旧著に類似したる『新ふらんす物語』なるものの編纂と出版発売を黙許しその代りとして旧著の版権を著者の方へ取り戻すこととなしぬ...
永井荷風 「書かでもの記」
...その代り山の手の芸者が売淫この時よりいよいよ公然黙許の形となり芸者連名帳にれいれいと枕金の高を書出す勢とはなりけり...
永井荷風 「桑中喜語」
...事実種子の行動はその言う通り黙許して置いても重吉の生涯には何の利害もないことが月日の過ぎるにつれて次第に明瞭になった...
永井荷風 「ひかげの花」
...男の方がそれを黙許するんだろうか...
永井荷風 「ひかげの花」
...「いけません、もう遅いですよ、黙っていたのは承知のしるしなんですからね」いかにも、黙許とか、黙諾とかいう不文律はあるにはあるけれど、それをこの場合、米友に向って強圧的にはめ込もうとするお銀様の了見方(りょうけんかた)がわからない...
中里介山 「大菩薩峠」
...脇から誰かが割り込んで来ても黙許してしまう場合は...
中谷宇吉郎 「抗議する義務」
...それをとやかく批議されるにおいては拙者としては黙許出来がたいことはご承知であろう...
三好十郎 「斬られの仙太」
...それをとやかく批議されるにおいては拙者としては黙許出来がたいことは御承知であろう...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...黙許というかたちで...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...この夫婦だけには黙許されている...
横光利一 「欧洲紀行」
...直義が黙許の下に行われたことだったにちがいない...
吉川英治 「私本太平記」
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