...相かわらず黙々として...
モオパッサン 秋田滋訳 「狂女」
...正造は自席にあって黙々とさわがしい周囲を眺めていた...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...めいめいで口をきいてめいめいの意見を吐露すべき会合の席上でいつでも黙々として始めからおしまいまで口を利かない人がある...
寺田寅彦 「柿の種」
...九の二運命の坑(あな)黙々として人を待つ...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...少年は今度こそもうアリョーシャが、きっと自分に飛びかかってくるに相違ないと思って、黙々と、いどむような風で、そればかりを待ち構えていた...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...*文芸のために生涯を捧げて黙々と歩み続ける人々の努力には...
豊島与志雄 「文学の曇天」
...ことさらに黙々として...
野村胡堂 「胡堂百話」
...富岡は黙々として歩いた...
林芙美子 「浮雲」
...しかし、彼は素知らぬ顔で、黙々と歩いた...
原民喜 「背後」
...黙々と機械と取っ組む一人の技師の姿を...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...彼は黙々と病棟へ向かって歩き出した...
北條民雄 「いのちの初夜」
...黙々として谿を巻き林を覆うて浮動している霧の姿...
吉江喬松 「木曾御嶽の両面」
...義貞の影は黙々と社殿の前へすすんで行く...
吉川英治 「私本太平記」
...――犬千代は黙々と...
吉川英治 「新書太閤記」
...黙々とみな二階へ上がって行った...
吉川英治 「新・水滸伝」
...その滲みをお顔から酔い消すには、まだまだよほど召上がらなければ……」すると、さっきから、黙々と、杯をかさねていた藤原不死人が、「やあ、はなしが、ちと理になった...
吉川英治 「平の将門」
...黙々とした水夫(かこ)...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...ご酒は」「たくさんじゃ」「ご飯になさいますか」「む……む……貰おう」黙々と...
吉川英治 「べんがら炬燵」
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