...黙々として立ち上り...
海野十三 「蠅男」
...黙々として明智のあとからついて行った...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...上野の山を黙々として歩いてゐた省三は...
田中貢太郎 「水郷異聞」
...一人黙々として歩いていた...
豊島与志雄 「狐火」
...啓介の鋭い眼付と信子の黙々たる姿とは...
豊島与志雄 「二つの途」
...絶対の従順をもって黙々と働いている...
永井隆 「この子を残して」
...黙々として終日働いていた...
中谷宇吉郎 「アラスカ通信」
...古代中国人が黙々として...
中谷宇吉郎 「古代東洋への郷愁」
...彼等は舌のない人間のように黙々として...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...殆ど何の音もたてず、黙々と今、畑のところを通りすぎて行くのは、長い鍬を肩にになつて前屈みの姿勢で重苦しく、ゆつくりと歩いて行く老人だつた...
原民喜 「飢ゑ」
...黙々として気象観察や潮流図の日誌を記したりするのであった...
牧野信一 「吊籠と月光と」
...顔を挙げることもかなはず黙々とした坊主の様に端坐してゐなければならないのである...
牧野信一 「天狗洞食客記」
...男ばかりのボートが黙々として行き過ぎる...
横光利一 「欧洲紀行」
...彼はテーブルの間を黙々として歩いてみた...
横光利一 「上海」
...玄徳は黙々、呉侯への国際証書をしたためて、印章を加え、「これでよいのか」と、孔明へ内示した...
吉川英治 「三国志」
...黙々と土のみに天命を託して...
吉川英治 「新書太閤記」
...黙々と宵(よい)の星明りの下を帰って行った...
吉川英治 「新・水滸伝」
...私は黙々として記憶の道順を反芻しながら...
蘭郁二郎 「蝕眠譜」
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