...開けてお入りくださいと、貼り紙がしてある」如何にも、黒板塀の上に、ひどく下手な字の貼り紙が見える...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...それと同時に右側の黒板塀は無くなつて...
田中貢太郎 「黒い蝶」
...これを這入って黒板塀と竹藪の狭い間を二十間(けん)ばかり行くと左側に正岡常規(つねのり)とかなり新しい門札がある...
寺田寅彦 「根岸庵を訪う記」
...意気な格子戸(こうしど)の門に黒板塀(くろいたべい)という構えであった...
徳田秋声 「縮図」
...盗賊は古井戸の後(うしろ)の黒板塀から邸内に忍入(しのびい)ったものと判明した...
永井荷風 「狐」
...旧丹後舞鶴の藩主牧野家の黒板塀...
永井荷風 「礫川※[#「彳+淌のつくり」、第3水準1-84-33]※[#「彳+羊」、第3水準1-84-32]記」
...この屋敷の広さは、誰が見ても三四千坪以上、周囲にはお長屋があって、表は長屋門、左右には黒板塀、書院、表座敷、居間、用部屋、使者の間、表玄関、内玄関、詰所詰所、庭があり、林があり、築山があり、茶畑まであって、三千石以上の旗本の屋敷としては総てが備わっているが、主人がいない...
中里介山 「大菩薩峠」
...とある門構えの黒板塀の賤(いや)しからぬ屋敷の前へ来ると...
中里介山 「大菩薩峠」
...隣の屋敷と隔てた長い黒板塀になつて居ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...畳屋の裏は黒板塀を隔てて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...親分」二人は黒板塀を繞(めぐ)らした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...不淨(ふじやう)門が嚴重に黒板塀(べい)に切つてあります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...御存じの質屋の黒板塀(べい)で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...繞らした黒板塀も嚴重に...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その黒板塀の外をウロウロして...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...黒板塀の地内には...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...黒板塀の上から盛りの百日紅(さるすべり)の花がさし出しています...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...黒板塀(くろいたべい)がまわしてあり...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
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