...背景にはベスビオの山が黒々とそびえていて...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「絵のない絵本」
...その脛には熊襲のやうに黒々と長い毛が生えてゐた...
海野十三(佐野昌一) 「南太平洋科學風土記」
...いやに黒々とした髪の毛が...
江戸川乱歩 「五階の窓」
...霜溶け道はつくられた許りのやうに黒々と泥があれて居る...
千家元麿 「自分は見た」
...下に秩父の山黒々とうつくしけれど...
田山花袋 「田舎教師」
...多数の者は顔一面に黒々と...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...黒々と静まり返っていた...
直木三十五 「南国太平記」
...大きな札へ黒々と湯の中で泳ぐべからずとかいて貼(は)りつけてある...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...松が黒々と茂つてゐて...
原民喜 「小さな村」
...黒々とつづいているし...
原民喜 「廃墟から」
...黒々と濡れた樹々の幹...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...黒々とそびえ立っているばかりだ...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...蓮華岳、燕岳、槍岳の連峰は、黒々とそびえ、かすかに見える燕岳の麓には、『千種』の洞窟が、ぽっかりと口をあけている...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...畑のむこうの杉林の梢のところが黒々と瀧子の白地に朝顔を出した浴衣の肩のあたりを横切ってうつっていて...
「鏡の中の月」
...もう一人の姫君はまた薄紅梅の上着にうつりのよいたくさんな黒々とした髪を持っていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...黒々としたモミの森と...
セルマ・ラーゲルレーヴ Selma Lagerlof 矢崎源九郎訳 「ニールスのふしぎな旅」
...黒々と大地に額(ぬかず)いた...
吉川英治 「新書太閤記」
...黒々とくずれた武者たちの上に...
吉川英治 「新書太閤記」
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