...黒々とした枝の上に緑の点を打って...
岩本素白 「寺町」
...東山の影は黒々と眠って居たが...
岩本素白 「六日月」
...ただ黒々とさながら宵寝という姿であるのを...
岩本素白 「六日月」
...白い頸筋に黒々とした髪の風情は...
上村松園 「京のその頃」
...その脛には熊襲のやうに黒々と長い毛が生えてゐた...
海野十三(佐野昌一) 「南太平洋科學風土記」
...自分の影が黒々とうつっているのですが...
江戸川乱歩 「少年探偵団」
...それには三田ヶ谷村役場と黒々と大きく書きつけてあった...
田山花袋 「田舎教師」
...黒々とした山影とすれすれに...
中島敦 「李陵」
...雲刈入れの済んだ後の田は黒々と横はつてゐたが...
原民喜 「小さな村」
...黒々と見える常緑の水松(おんこ)を発見した...
本庄陸男 「石狩川」
...ま一文字に黒々と...
本庄陸男 「石狩川」
...教室の柱や壁には生徒達のいたづら書きの痕(あと)が黒々と染(し)み込んでゐた光景を思ひ出す...
宮地嘉六 「ある職工の手記」
...黒々と大きな地図を描き出した...
横光利一 「ナポレオンと田虫」
...黒々とくずれた武者たちの上に...
吉川英治 「新書太閤記」
...四輿(こし)には、墨黒々と、太政官符(だいじょうかんぷ)越後流人日野善信と書いた札が打ってある...
吉川英治 「親鸞」
...黒々とかがんだ捕方の影...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...黒々とあなたに潜(ひそ)んでいた原士と一緒に...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...右手は寧ろ黒々とした遠く展けた外洋である...
若山牧水 「岬の端」
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