...十字架建立の祭日の黎明...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...消えかゝる星を四つ五つ鏤(ちりば)めた黎明(しののめ)の空が深く沈んでゐた...
石川啄木 「天鵞絨」
...秋蝉(あきせみ)も泣き蓑虫(みのむし)も泣くのみぞ敵といふもの今は無し秋の月黎明(れいめい)を思ひ軒端の秋簾(あきす)見る八月二十二日 在小諸...
高浜虚子 「六百句」
...このたび民主主義の黎明(れいめい)が訪れてまいりまして...
太宰治 「男女同権」
...増(マヽ)富黎々火さんが大山澄太さんと打合せてをいた通りに来庵...
種田山頭火 「其中日記」
...岔水君と黎々火君とが偶然いつしよになつて来庵...
種田山頭火 「其中日記」
...――黎々火君と共に岔水居で会談会飲...
種田山頭火 「其中日記」
...ひよつこり黎坊が来てくれた...
種田山頭火 「其中日記」
...門司で黎々火君と久しぶりに面接...
種田山頭火 「松山日記」
...アカシヤの花の匂ひが茫とした黎明(れいめい)の空気に著るしく漲(みなぎ)り渡つた...
田山録弥 「アカシヤの花」
...魂の黎明が高調され...
田山録弥 「真剣の強味」
...巴黎院(パリーゐん)といふ...
徳田秋声 「町の踊り場」
...黎明(れいめい)の明るみのうちに透かし見ると...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...轉期への黎明的な豫想を見せてる...
萩原朔太郎 「芥川龍之介の死」
...荒野の空氣と、家庭の自由さと、幸運の黎明とは、ダイアナとメァリーの魂に、ある不思議な生命を與へる靈藥を投じたやうであつた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...黎明(れいめい)の鐘の音がかすかに響いてきた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...……ナアニ……あの実験室に立入る人間は亜黎子未亡人だけだからね...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...黎明の物悲しい霧が立ちはじめた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
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