...日夜杯(さかずき)に親みながらさらに黄白(こうはく)を意としなかった...
芥川龍之介 「或敵打の話」
...紅紫黄白(こうしこうはく)...
田中英光 「オリンポスの果実」
...他の連中へもそこばくの黄白(こうはく)を撒いて「どうぞ宜(よろ)しく」とやった...
谷譲次 「踊る地平線」
...夏来れば栗の花が黄白く...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...臺地(だいち)の畑(はたけ)は黄白(くわうはく)相(あひ)交(まじ)つて地勢(ちせい)の儘(まゝ)になだらかに起伏(きふく)して鬼怒川(きぬがは)の土手(どて)に近(ちか)く向方(むかう)へ低(ひく)くこけて居(ゐ)る...
長塚節 「土」
...黄白青銭(こうはくせいせん)が智識の匹敵(ひってき)でない事はこれで十分理解出来るだろう...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...黄白(きじろ)い四角い顔の...
長谷川時雨 「遠藤(岩野)清子」
...もともと黄白混血児(ユウラジアン)ですし...
久生十蘭 「キャラコさん」
...こんなふうにばかりして生きて来たんです! ……どうせあたしは黄白混血児(ユウラジアン)さ! どっちみち...
久生十蘭 「キャラコさん」
...黄白色服の可憐な姿だ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...陳子(ちんこうし)の『秘伝花鏡(ひでんかきょう)』には「木高廿数丈、直ニシテ旁枝ナク、葉ハ車輪ノ如ク、木ノ杪ニ叢生ス、粽皮アリテ木上ヲ包ム、二旬ニシテ一タビ剥ゲバ、転ジテ復タ上ニ生ズ、三月ノ間木端ニ数黄苞ヲ発ス、苞中ノ細子ハ列ヲ成ス、即チ花ナリ、穂亦黄白色、実ヲ結ブ大サ豆ノ如クニシテ堅シ、生ハ黄ニシテ熟スレバ黒シ、一タビ地ニ堕ル毎ニ、即チ小樹ヲ生ズ」と書いてある...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...「老(ヒネ)タル栗ヲ用ヰ殻ヲ連ネテ晒乾シ稍皺バミタル時臼ニ搗(ツ)キテ殻及シブ皮ヲ去レバ則チ内黄白色ニシテ堅ク味甜ク美ナリ或ハ熱湯ニ浸シ及ビ灰ニシテ軟キヲ待テ食フモ亦佳シ或ハ食フ時一二顆ヲ用テ掌ニ握リ稍温ムレバ則チ柔ク乾果ノ珍物ト為ス也以テ嘉祝ノ果ト為スハ蓋シ勝軍利(カチクリ)ノ義ニ取リ武家特ニ之レヲ重ンズ」(漢文)と書いてあるが...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...その仔虫は彼のいわゆる鉄砲虫(カミキリムシの仔虫)を極々小くしたような形ちで黄白色を呈し...
牧野富太郎 「植物記」
...酒甕をもち歩を移してその波うつような黄白の色彩に目を注ぎながら...
山川方夫 「菊」
...実は黄白(こうはく)消長の関鍵(かんけん)であり...
横光利一 「上海」
...山面を遠くから雲のやうに白く棚曳き降りて來た獨活(うど)の花の大群生が、湖面にまで雪崩れ込んでゐる裾を、黄白の野菊や萩、肉色の虎杖(いたどり)の花、女郎花と、それに混じた淡紫の一群の花の、うるひ、薊(あざみ)、龍膽、とりかぶと、みやまおだまき、しきんからまつ、――道はだんだん丈なす花のトンネルに變つて來る...
横光利一 「榛名」
...相応な黄白(こうはく)をもってご挨拶いたせば...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...紅黄白紫のハンケチがいつも平土間(ひらどま)を埋めてい...
吉川英治 「忘れ残りの記」
便利!手書き漢字入力検索