...元(もと)より文壇不遇の士の黄白(くわうはく)に裕(ゆたか)なる筈なければ...
芥川龍之介 「骨董羹」
...床に落ちる黄白(こうはく)の音が...
芥川龍之介 「仙人」
...こう云う風であるから真面目に熱心に斯道(しどう)の研究をしようと云う考えはなく少しく名が出れば肖像でも画いて黄白(こうはく)を貪(むさぼ)ろうと云うさもしい奴ばかりで...
寺田寅彦 「根岸庵を訪う記」
...顏色の黄白を區別せざるを明確にした...
長岡半太郎 「原子核探求の思い出」
...」思うに「二十世紀の最大問題はそれ殆ど黄白人種の衝突か...
中島敦 「斗南先生」
...臺地(だいち)の畑(はたけ)は黄白(くわうはく)相(あひ)交(まじ)つて地勢(ちせい)の儘(まゝ)になだらかに起伏(きふく)して鬼怒川(きぬがは)の土手(どて)に近(ちか)く向方(むかう)へ低(ひく)くこけて居(ゐ)る...
長塚節 「土」
...黄白青銭(こうはくせいせん)が智識の匹敵(ひってき)でない事はこれで十分理解出来るだろう...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...黄白(こうはく)に至りては精励(せいれい)克己(こっき)の報(むく)いとして来たるものは決して少なくなかろう...
新渡戸稲造 「自警録」
...黄白(きじろ)い四角い顔の...
長谷川時雨 「遠藤(岩野)清子」
...もともと黄白混血児(ユウラジアン)ですし...
久生十蘭 「キャラコさん」
...黄白色服の可憐な姿だ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...帯黄白色で直径は太いところで二ミリメートルばかりもあり...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...その五は白色あるいは帯黄白色の花が咲きヒガンバナとショウキランとの間の子だと私の推定するシロバナマンジュシャゲである...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...補腎健春の妙薬としてしきりに黄白を希覯の曖昧(あいまい)品に投じたのである...
南方熊楠 「十二支考」
...大枚の黄白を掛て出した者...
南方熊楠 「再び毘沙門に就て」
...黄白術相和...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...またそれに支払う黄白(こうはく)も持たない」「私は代償などは求めません」と六郎兵衛はくいさがった...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...紅黄白紫のハンケチがいつも平土間(ひらどま)を埋めてい...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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