...まず白麺麭(パン)と黒麺麭ほどの相違がある...
芥川龍之介 「葱」
...ABC――炭酸瓦斯麺麭会社(エイレイテド・ブレド・カンパニイ)――...
谷譲次 「踊る地平線」
...乞食は暫く麺麭を見ていたが...
豊島与志雄 「掠奪せられたる男」
...炊事の不便に苦しみいつとはなく米飯を廃して麺麭(パン)のみを食していた...
永井荷風 「砂糖」
...椰子も麺麭樹も良く實り...
中島敦 「環礁」
...椰子水と石燒の麺麭の實を運んで來た...
中島敦 「環礁」
...一片(いっぺん)の焼麺麭を受けてまた厨の方へ退いた...
夏目漱石 「永日小品」
...麺麭(パン)の皮と一銭銅貨を貰わないうちは帰らない事に一人できめていた...
夏目漱石 「硝子戸の中」
...「学校騒動の事ぢやないか」と代助は落付いた顔をして麺麭(ぱん)を食(く)つて居た...
夏目漱石 「それから」
...現在は麺麭(パン)のためにする写字である...
夏目漱石 「野分」
...麺麭(パン)と葡萄酒(ぶどうしゅ)を盗み出して...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...「それでもあなたが御飯を召し上らんで麺麭(パン)を御食(おた)べになったり...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...口のまわりの乾麺麭(かんパン)の粉を払い落として...
久生十蘭 「キャラコさん」
...われわれの腕にぶらさがって歩く〈麺麭かせぎ(ブレッド・ウィナァ)〉に悩まされることであろう...
久生十蘭 「だいこん」
...麺麭(パン)屋の若い衆と肉屋の娘...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...お主たちも輪麺麭(ブーブリキ)を飽くほど食ふことができるぞ! 金ピカのジュパーンだつて著てあるけるだよ! さあ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...蜂蜜をつけた罌粟餡麺麭(マーコフニク)ばかり鱈腹食べてをりまするやうに!)いや実に話上手な人ぢやつた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...今頃どの宿へ行つても容易に起きては呉(く)れまいと思つて悠悠(いういう)と話し乍(なが)ら朝の紅茶と麺麭(パン)とを其(その)喫茶店(カフエエ)で取つた...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
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