...二階の四疊半許りの薄汚ない室、座蒲團を持つて入つて來たのが、女中でなくて、印半纏を着た若い男だつたので、渠は聞えぬ程に舌打をしたが、「天麩羅二つ...
石川啄木 「病院の窓」
...「天麩羅」と云はうとしたが...
石川啄木 「病院の窓」
...車麩(くるまぶ)の煮(に)たの三切(みきれ)にして...
泉鏡太郎 「麻を刈る」
...今は天麩羅屋か何かになってるが...
内田魯庵 「斎藤緑雨」
...天麩羅が無いんぢや...
薄田泣菫 「茶話」
...」鼓村氏は狐のやうに天麩羅さへあつたら...
薄田泣菫 「茶話」
...通りの洋食や天麩羅(てんぷら)を取り寄せたりして...
徳田秋声 「縮図」
...しかも従来の天麩羅(てんぷら)と牴触(ていしょく)する事なく...
永井荷風 「銀座」
...天日(てんぴ)に曝(さら)して乾かしてから生麩(なまふ)の粉などを入れてな...
中里介山 「大菩薩峠」
...麩味噌(ふすまみそ)で佳味(うま)かねえが今(いま)ぢやそんでもお汁(つけ)は吸(す)へるこた吸(す)へんのよ」卯平(うへい)は自分(じぶん)の手柄(てがら)でも語(かた)るやうないひ方(かた)であつた...
長塚節 「土」
...そのつぐは生麩(しやうふ)わらび粉...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...天麩羅事件を日露(にちろ)戦争のように触(ふ)れちらかすんだろう...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...天麩羅蕎麦もうちへ帰って...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...彼らはぬれた麩(ふ)のように疲れ衰えてしまった...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...ゆばから麩(ふ)まで入れる...
古川緑波 「牛鍋からすき焼へ」
...その中から出た汁で牛蒡人参糸蒟蒻椎茸(しいたけ)竹の子簾麩(すだれぶ)なんぞの野菜を極く細かに刻んでよく煮ます...
村井弦斎 「食道楽」
...日本流の天麩羅(てんぷら)ならばそれから衣をつけて揚げれば楽に出来る...
村井弦斎 「食道楽」
...天麩羅(てんぷら)...
横光利一 「夜の靴」
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