...麦八分の冷飯に水を打懸(ぶつか)けて...
石川啄木 「天鵞絨」
...酒店(さかや)には麦酒(ビール)の払(はらい)が三十二円(えん)も滞(とどこお)る...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六号室」
...麦笛や四十の恋の合図吹く恋はものの男甚平(じんべい)女紺しぼり大正五年六月十一日 発行所例会...
高浜虚子 「五百句」
...麦の穂、苗代つくり、藤の花、鮮人の白衣...
種田山頭火 「行乞記」
...大肌(おおはだ)ぬぎになって蕎麦粉を挽いたり...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...最早(もう)穂(ほ)を孕(はら)んだ青麦(あおむぎ)が夕風にそよぐ...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...どうしても三里内地に入らねば麦も何も出来ないのである...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...勘作が小麦を蒔いて今年は豊年だと悦(よろこ)んで居ると...
徳冨蘆花 「地蔵尊」
...その麦束を一束取って地べたにつきたてて...
トルストイ Tolstoi 菊池寛訳 「イワンの馬鹿」
...塩鮭と蕎麦粉とかへたり...
林芙美子 「谷間からの手紙」
...この無趣味索然たる建築場の中に高価な早咲きの洋瞿麦(カアネーション)が落ちているなど...
久生十蘭 「魔都」
...大麦製の小形煎餅すなわちドウラと葱と扁豆(ひらまめ)と水だけになってしまっている...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...外では麦のとりいれの最後でモーターの音がしきりにしてモミをとっています...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...近来は小麦粉に色をつけて胡魔化しているのが多いのであります...
村井政善 「蕎麦の味と食い方問題」
...鎌倉では女がないとて猿(さる)に夜麦(よむぎ)をつゥかせる猿が三びき...
柳田国男 「母の手毬歌」
...新酒で蕎麦(そば)を喰べたという...
吉川英治 「新書太閤記」
...従ってもし彼らが小麦に対して一クヲタアにつき更に八シリング支払わねばならず...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
...例外の一は小林古径(こばやしこけい)氏の『麦』である...
和辻哲郎 「院展日本画所感」
便利!手書き漢字入力検索