...山には處女林が麓から頂までぐつすり込んで生ひ茂つてゐた...
有島武郎 「幻想」
...この有珠山の東麓地帯も...
中谷宇吉郎 「天地創造の話」
...「あ、それは俺の守り袋だ、いつの間に――」「ホ、ホホ、麓の茶屋で、これを抜かれたのを御存じなかったのでしょう」「お前か」「まア、まア、私が泥棒や巾着切に見えます?」「外に誰も居なかった筈だが――」「厄介の貝六という、日本一の厄介な男が、あなたの側でドブ六を呑んで、絡みついて居た筈ではありませんか」「フーム」「この守り袋の中に、命と釣替の大事なものが入っていることを御存じでしょう」「いや、その中には臍の緒書が入って居るだけだ...
野村胡堂 「大江戸黄金狂」
...わが故郷前橋の町は赤城山の麓にあり...
萩原朔太郎 「吹雪」
...〔『日本』明治三十一年二月二十一日〕五たび歌よみに与ふる書心あてに見し白雲は麓(ふもと)にて思はぬ空に晴るる不尽(ふじ)の嶺(ね)というは春海(はるみ)のなりしやに覚え候...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...侍臣剣を抜きて流れに架すとそれを歩んで彼方(かなた)の小山の麓(ふもと)の穴に入り少時の後出て剣を踏んで王の口に還り入った...
南方熊楠 「十二支考」
...今度は淺間山麓に一人の友達が待つてゐた...
水上瀧太郎 「山を想ふ」
...また渾河の左岸を歩いて上流の対岸の山麓にある撫順城を遠望した...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...麓へ向って駈けて行った...
吉川英治 「私本太平記」
...南宮山(なんぐうざん)の麓村(ふもとむら)に一宿し...
吉川英治 「新書太閤記」
...その麓(ふもと)から堤上数十町にわたる陣々も馬印と旗で埋められていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...全軍、先を争って、麓へ駈け出す...
吉川英治 「新書太閤記」
...麓(ふもと)のあちこちには...
吉川英治 「新・水滸伝」
...“西行谷ノ麓ニ流レアリ...
吉川英治 「随筆 新平家」
...麓(ふもと)から孫兵衛や有村が...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...麓(ふもと)の衆(しゅう)が...
吉川英治 「人間山水図巻」
...すると――麓(ふもと)から...
吉川英治 「無宿人国記」
...かつて大河が麓の丘を突抜け...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
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