...何の顔を見ても、鹿爪らしい、横平な、円(まろ)みのない、陰気で俗悪な、疲れた様な、謂はば教員臭い顔ばかりなんぢやないか...
石川啄木 「漂泊」
...「あの鹿爪らしい校長や校長派の感情をまた損じたに違ひない...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...鹿爪らしいのが先づ挨拶にやつて來て...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...鹿爪らしい顔をして舞台の役者はそれを読んでゐるが...
高田保 「恋文」
...このように先生が鹿爪らしい調子でものを言い出した時には...
太宰治 「黄村先生言行録」
...房一があらゆる初対面でやる鹿爪らしい挨拶の文句を今やはじめようとしたときに...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...同時にそれは一種鹿爪らしい表情となつて現れてゐた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...彼女はいつにない鹿爪らしい顔をして...
豊島与志雄 「月かげ」
...いやに鹿爪らしいことを云うない...
豊島与志雄 「電車停留場」
...」彼は一寸鹿爪らしい顔付になって...
豊島与志雄 「林檎」
...鹿爪らしい顔をして居る世の法律家達に――この中には俺を何とかして救おうと空しき努力をしてくれた気の毒なあの弁護士も含まれるのだが――彼等の金城鉄壁と頼む法律というものの無力さを示してやる事が出来る...
浜尾四郎 「彼が殺したか」
...医学博士の鹿爪らしい八字髭と...
火野葦平 「花と龍」
...彼はちやうど陪審官が補祭の娘に向つてするやうな鹿爪らしい顔で女の手に接吻して...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...」祖父が鹿爪らしい顔で...
牧野信一 「淡雪」
...直ぐにまた鹿爪らしい顔に戻つて...
牧野信一 「創作生活にて」
...きうくつな鹿爪らしいものばかりが重なつて感じられた...
室生犀星 「京洛日記」
...鹿爪らしい漢語を使うものである...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...こんな事なら鹿爪らしいフロック・コートなんか着て来るんじゃなかった……と思ううちに待合室みたような部屋へ案内された...
夢野久作 「少女地獄」
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