...箱に鶏卵を十個ばかり入れたもので...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...――鶏(とり)の声を聞きながら...
泉鏡花 「婦系図」
...此奴(こやつ)ある日鶏を盗みに入りて...
巌谷小波 「こがね丸」
...また遠くで野生の鶏がするどい声でつづけざまに啼(な)いた...
梅崎春生 「日の果て」
...私はしみじみと太陽と無心の鶏とに感謝を捧げたいような気持であった...
橘外男 「逗子物語」
...筍(たけ)の皮包の鶏(かしわ)の肉をアルミニユームの鍋へ移すと...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...学校からすぐ樹明君がやつてくる、ほろ/\酔ふ、どうでも湯田へ行つて一風呂浴びてこうといふ、お互に脱線しないことを約束して、バスで一路湯田まで、千人風呂で汗を流す、それから君の北海道時代に於ける旧友Yさんを訪ふ、三千数百羽の鶏が飼はれてをり、立体孵卵器には一万五千の種卵が入れてあるほど、此地方としては大規模であり、大成功である、樹明君が心易立に無遠慮に一杯飲ましなさいといふ訳で、奥さんが酒と料理とを持つて来て、すみませんけれど、主人は客来で手がひけないので、どうぞ勝手に召しあがつて下さいといはれる、酒はあまりうまくなかつたが、料理はすてきにうまかつた、私などはめつたに味へない鶏肉づくしだつた、さすがに養鶏場だ、聞くも鶏、見るも鶏、食べるもまた鶏だつた...
種田山頭火 「行乞記」
...湯川の沢の蘆原の中で水鶏が鳴いていた...
寺田寅彦 「軽井沢」
...ついには例の梯子(はしご)を一歩一歩と鶏が上って来る有様です...
中里介山 「大菩薩峠」
...純白な羽毛を引き抜かれるたびに、鶏は身をもがき、首をのばしてけたたましい悲鳴をあげる...
中村地平 「南方郵信」
...両人を鶏冠山(けいかんざん)の上まで連れて行って...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...豚と鶏に充ち満ちていたオウタハイト島は...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...代々鶏卵を食せず云々...
南方熊楠 「十二支考」
...そのごとく外国種の鶏も追々土著しおわるに従って鳴く時も一定するはずかとも考える...
南方熊楠 「十二支考」
...然るに借家ずまいをしていて鶏を飼うなんぞというのは僭越(せんえつ)もまた甚(はなはだ)しい...
森鴎外 「鶏」
...鶏の姿を見てもその声をきいても...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...鶏を射てころせと...
吉川英治 「三国志」
...たった一羽の雌鶏(めんどり)が階段を昇って行って...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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