...いつも鴻池の埃臭い土蔵から一つ二つ目星(めぼし)い骨董物(こつとうもの)を持参する事を忘れなかつた...
薄田泣菫 「茶話」
...将軍家はいまさらながら鴻大の御朝恩に感泣なされて...
太宰治 「右大臣実朝」
...春光台は江戸川を除いた旭川の鴻(こう)の台(だい)である...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...等は支那の外交を司る鴻臚寺などの官吏と諜し合はせて...
内藤湖南 「聖徳太子」
...大宮から上尾(あげお)へ二里――上尾から桶川(おけがわ)へ三十町――桶川から鴻(こう)の巣(す)へ一里三十町――鴻の巣から熊谷へ四里六町四十間...
中里介山 「大菩薩峠」
...鴻雁(こうがん)も鳥屋に生擒(いけど)らるれば雛鶏(すうけい)と俎(まないた)を同(おな)じゅうす...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
......
正岡子規 「俳人蕪村」
...鴻(こう)の巣(す)の某家に養子に与(や)った...
水野葉舟 「取り交ぜて」
...海原の上を渡って鴻雁が故郷へ還るとき...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...ほんとの盗(ぬす)ッ人(と)を探すことさ」「なるほど」その時ぼんやりと室内を漫歩していた李鴻章の足の前で...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...この鴻業(こうぎょう)...
吉川英治 「三国志」
...その万吉が行方知れず――常木鴻山も驚いた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...宝暦変(ほうれきへん)の前後、鴻山と一八郎が、公卿(くげ)の背後に阿波あり、式部や山県大弐(やまがただいに)などの陰謀の黒幕に蜂須賀あり、と叫んでも、当時誰あって耳を藉(か)す者もなかったが、ひとり、大府(だいふ)甲賀組の隠密に、同じ炯眼(けいがん)の士があって、単身阿波へ入り込んだという噂――またそれが、甲賀世阿弥ということも、ほのかに聞いていたので、二人は今なおその名が深く脳裏(のうり)にあった...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...鴻山を自邸にとめて...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...常木鴻山の廻し者でさ...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...そして鴻山が浪人した後...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...「いや」と鴻山は固く辞退した...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...鴻山はすぐにお綱の身がらを引取りに出た...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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