...この時鴻と云う芸者は...
芥川龍之介 「上海游記」
...鴻池の主人は、皿を掌面(てのひら)に載せた儘凝(じつ)と考へてゐたが、暫くすると亭主を呼んで、この皿を譲つてはくれまいかと畳の上に小判を三十枚並べた...
薄田泣菫 「青磁の皿」
...むかし鴻池家に名代の青磁の皿が一枚あつた...
薄田泣菫 「茶話」
...故内府の鴻恩に比(くら)べては高野の山も高からず...
高山樗牛 「瀧口入道」
...私に一葉の大型の名刺を差出すのを見ると懇意の桂重鴻博士のそれで...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...死に物狂ひで官吏をやつて居るものは李鴻章だといつて居ります...
内藤湖南 「近代支那の文化生活」
...「李鴻章の掛物をどうとかいってたのね」「己に遣(や)ろうかっていうんだ」「御止(およ)しなさいよ...
夏目漱石 「道草」
...「鴻(こう)の台(だい)のは鐘懸(かねかけ)の松で...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...八月二十三日●昭和二十年九月十五日 広島県佐伯郡八幡村田尾方より 松戸市三丁目一〇〇三鴻巣方 永井善次郎宛高萩町といふのは地図で見ると海岸にあるやうですね...
原民喜 「書簡」
...李鴻章の如きは、露国の仮装的強硬の態度に辟易し、むしろ新疆を放棄して後難を除くの得策たるにしかざるの意見を有せしも左宗棠の烱眼(けいがん)なる、夙に露国の野心を測り知るべからざるを看破し、断然李鴻章等の意見に反対し、『新疆一たび露国の手に帰せんか、甘粛、陝西、山西等の辺防ますます緊要を告げ、直隷また枕を高うするを得べからず...
日野強 「新疆所感」
...鴻池本家(こうのいけほんけ)の外(ほか)は...
森鴎外 「大塩平八郎」
...――けれど、まさかそこへ、監獄馬車がとびこんで、それから、見つかろうとは思わないから、悠長(ゆうちょう)に構えこんでいたものサ」――聞いているうちにも、しじゅう動いているトム公のすばやい眼が、居留地を巡回する警官のすがたを四ツ辻に見つけて、「いけねえ、木刀が来たよ」お光は、ちょっと振(ふ)り顧(かえ)ったけれど、まだ落着いて、「李鴻章に、首でも縊(くく)られると、わたしだって、お小費(こづか)いに困るからね」そう言って、さっさと、曲がって行った...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...君たち」「どうして」「李鴻章は...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...鴻(こう)の啼(な)き渡るほか...
吉川英治 「新・水滸伝」
...「お綱、こういう訳じゃ――」と、一通り話してから、常木鴻山、こん度はほんとの調べ口調になった...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...何百両の金まで恵まれている鴻山に改まって...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...常木鴻山(こうざん)の前に立ち...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...鴻山に声をかけられて...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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