...鴻池の主人は吃驚(びつくり)して皿を取り上げて見た...
薄田泣菫 「青磁の皿」
...白井は紙袋をわたくしの家から借出して木場の鴻麓堂に止宿し...
永井荷風 「来訪者」
...猶又木場貞(きばてい)は玩具店鴻麓堂の収入だけでは暮しが立たないので...
永井荷風 「来訪者」
...彼の健三にくれるという李鴻章も...
夏目漱石 「道草」
...「首懸の松は鴻(こう)の台(だい)でしょう」寒月が波紋(はもん)をひろげる...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...八月二十三日●昭和二十年九月十五日 広島県佐伯郡八幡村田尾方より 松戸市三丁目一〇〇三鴻巣方 永井善次郎宛高萩町といふのは地図で見ると海岸にあるやうですね...
原民喜 「書簡」
...九月十五日 原民喜永井善次郎様●昭和二十年十月十二日 八幡村より 松戸市三丁目一〇〇三鴻巣方 永井善次郎宛九月三十日日附のハガキ今日受取りました...
原民喜 「書簡」
...奉待後鴻候(こうこうをまちたてまつりそろ)頓首(とんしゆ)...
森鴎外 「壽阿彌の手紙」
...また来たよ」「トムか」李鴻章にそっくりな男は...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...――けれど、まさかそこへ、監獄馬車がとびこんで、それから、見つかろうとは思わないから、悠長(ゆうちょう)に構えこんでいたものサ」――聞いているうちにも、しじゅう動いているトム公のすばやい眼が、居留地を巡回する警官のすがたを四ツ辻に見つけて、「いけねえ、木刀が来たよ」お光は、ちょっと振(ふ)り顧(かえ)ったけれど、まだ落着いて、「李鴻章に、首でも縊(くく)られると、わたしだって、お小費(こづか)いに困るからね」そう言って、さっさと、曲がって行った...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...黄匪(こうひ)に囲まれてすでに危うかった所を助けてくれた鴻家(こうけ)の浪士...
吉川英治 「三国志」
...飛鴻(ひこう)も近づかぬ水の相(すがた)であった...
吉川英治 「三国志」
...ここは鴻門(こうもん)の会ではない...
吉川英治 「三国志」
...元天満与力(てんまよりき)の常木鴻山(こうざん)...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...「はっ」と、一礼をして、常木鴻山...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...「おお、お綱殿にも堅固(けんご)にして、どうぞ、無事に、お父上に会われてまいるよう、鴻山も、蔭ながら祈りますぞ」「何から何までのお心尽し、たとえ、途中で阿波の土となりましょうとも、決して忘れは致しません」「なアに鴻山様、たとえ体が舎利(しゃり)になっても、きっと、剣山まで行きついて、望みを達してまいりますから、どうか、御安心なすって下さいまし」「遍路(へんろ)切手がある以上は、関所や便船になやむことはあるまいが、飽くまでもと、そちや弦之丞殿をつけ狙っている者もあることゆえ、ひとたび江戸を踏みだした後は、いっそう油断をしてはならぬぞ」「よく承知いたしております...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...こんどは常木鴻山へ跳びかかった...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...鴻山もお千絵も、いつぞやの人相書を思いあわせて、初めて、救いがたいお綱の危機が、支度をしてのぞんでいる態(てい)に気がついた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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