...殊に腰を振るやうに悠々と足を運ぶ容子(ようす)は鴛鴦(をしどり)のやうに立派(りつぱ)である...
芥川龍之介 「鷺と鴛鴦」
...鴛鴦(をしどり)は勿論姉(あね)の前の吊(つ)り革に片手を托してゐる...
芥川龍之介 「鷺と鴛鴦」
...鴛鴦(をしどり)胡粉(ごふん)の雪の積つた柳...
芥川龍之介 「動物園」
...「桃割」「割れ葱」「お染髷」「鴛鴦(おしどり)」「ふくら雀」「横兵庫」「はわせ」など皆若い娘さん達の髷だが...
上村松園 「京のその頃」
...慵鬟高髻緑婆娑(ようかんこうきつみどりばさ)早く蘭窓に向って碧荷(へきか)を繍(しゅう)す刺して鴛鴦(えんおう)に到って魂(たましい)断(た)たんと欲す暗に針綫(しんせん)を停(とど)めて双蛾を蹙(ひそ)むというのであった...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「連城」
...一名鴛鴦(おし)の称がある...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...竹園に鴛鴦(おしどり)...
中里介山 「大菩薩峠」
...東風君なぞはすでに鴛鴦歌(えんおうか)と云う一大長篇を作って...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...渝(かは)らぬ契(ちぎ)りの誰(た)れなれや千年(せんねん)の松風(しようふう)颯々(さつ/\)として血汐(ちしほ)は殘(のこ)らぬ草葉(くさば)の緑(みどり)と枯(か)れわたる霜(しも)の色(いろ)かなしく照(て)らし出(い)だす月(つき)一片(いつぺん)何(なん)の恨(うら)みや吊(とぶら)ふらん此處(こゝ)鴛鴦(ゑんあう)の塚(つか)の上(うへ)に...
樋口一葉 「別れ霜」
...髻にむ玉鴛鴦と云ふべく...
牧野信一 「緑の軍港」
...髻に挿む玉鴛鴦と云ふべく...
牧野信一 「緑の軍港」
...昼の食事を運んでいくと机の上にひろげられた一冊の本へ夫婦が鴛鴦(えんおう)のように肩を並べて睦じく目を落としていた...
正岡容 「小説 圓朝」
......
正岡子規 「俳人蕪村」
...仏経に鴦掘魔(おうくつま)僧となり...
南方熊楠 「十二支考」
...かきつめて昔恋しき雪もよに哀れを添ふる鴛鴦(をし)のうきねかと言っていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...池の鴛鴦(おしどり)の声などが哀れに聞こえて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...曾溌鴛鴦翻細雨...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...ちょうど二羽の火の鴛鴦(おしどり)が泳いでゆくように遠くからは見える...
吉川英治 「宮本武蔵」
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