...この部屋に僕等を迎えたのは小肥(こぶと)りに肥った鴇婦(ポオプウ)だった...
芥川龍之介 「湖南の扇」
...生憎(あいにく)鴇婦の火を擦ってくれる巻煙草の一本を吸いつけていた...
芥川龍之介 「湖南の扇」
...芸者や鴇婦などの熱心に聞いているだけでも...
芥川龍之介 「湖南の扇」
...彼女は鴇婦と立ち話をした後...
芥川龍之介 「湖南の扇」
......
伊良子清白 「孔雀船」
...三 演説會鹿野山小學校の校長鴇田鹿鳴に要せられて...
大町桂月 「鹿野山」
...潰(つぶ)し嶋田に鴇色(ときいろ)の手絡(てがら)を掛けた頭で...
谷崎潤一郎 「細雪」
...鴇色(ときいろ)のもある...
外村繁 「澪標」
...赤や、鴇色や、模様のあるのや、色とりどりの腰巻が確かに五六枚は干してある...
外村繁 「澪標」
...鴇色の細紐を締めたとく子がその中へ入る...
外村繁 「澪標」
...此処に若いころは吉原の鴇鳥花魁(におとりおいらん)であって...
長谷川時雨 「明治美人伝」
...銀(しろかね)の平打(ひらうち)一つに鴇色(ときいろ)ぶさの根掛(ねがけ)むすびしを...
樋口一葉 「曉月夜」
...鶉や、鴇(のがん)や、鴎や、さては、螽(きりぎりす)など無数の虫どもが、とりどりの声をあげて鳴き出し、はからずも渾然たる合奏をなして、何れもが束の間も休まうとしない...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...蔵王の雪が鴇色(ときいろ)に輝いていた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...白の寝衣に鴇色(ときいろ)の絞りの扱帯(しごき)をしめ...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...左なる二人の女は同楼の鴇手(やりて)と番頭新造にして...
夢野久作 「白くれない」
...鴇母様(おばしやま)...
夢野久作 「白くれない」
...これは鴇母さんにも...
渡辺温 「ああ華族様だよ と私は嘘を吐くのであった」
便利!手書き漢字入力検索