...すると書斎の鴨居(かもい)の上に鳶口(とびぐち)が一梃(いっちょう)かかっていた...
芥川龍之介 「死後」
...鳶口(とびぐち)をもって...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...だしぬけに鳶口を持って追っかけて来たのだから...
田中貢太郎 「遁げて往く人魂」
...清五郎が待構えて一打ちに打下(うちおろ)す鳶口...
永井荷風 「狐」
...長い鳶口(とびぐち)をもって...
中里介山 「大菩薩峠」
...手に手に鳶口(とびぐち)を携えて...
中里介山 「大菩薩峠」
...村落(むら)の者(もの)が萬能(まんのう)や鳶口(とびぐち)を持(も)つて集(あつ)まつた時(とき)は火(ひ)は凄(すさ)まじい勢(いきほ)ひを持(も)つて居(ゐ)た...
長塚節 「土」
...たまに分るかと思うと鳶口(とびぐち)や掛矢の事を聞かれる...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...物干竿(ものほしざお)を一本借りて鳶口(とびぐち)を結(ゆわ)えて来い」「ヘエ――」持って来た二間竿...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...三次郎の使用した鳶口の付いた竹棹――それは川並専用の道具――は...
長谷川伸 「中山七里 二幕五場」
...鳶口棹を担ぎヒョイヒョイと調子をとって堀に浮かぶ角材を渡ってくる...
長谷川伸 「中山七里 二幕五場」
...(仕事にかかる気で鳶口棹をとる)金造 (心配しつつ去る)政吉 (仕事にかかる気になれず...
長谷川伸 「中山七里 二幕五場」
...鳶口(とびぐち)...
久生十蘭 「藤九郎の島」
...鳶口のついている根元のところが...
火野葦平 「花と龍」
...握っていた鳶口をぽんと投げかえした...
火野葦平 「花と龍」
...鳶口や火事繩と一しよに庫裏の入口に立てかけてあつた...
室生犀星 「京洛日記」
...この東海庵の庫裏には例によつて火防の大鳶口と小鳶口とが十挺くらゐ...
室生犀星 「京洛日記」
...刺叉(さすまた)やら鳶口(とびぐち)のごとき物まで並べたて...
吉川英治 「新・水滸伝」
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