...そして頭が鳥の巣のやうに乱れて来ると...
薄田泣菫 「茶話」
...私は庭のどこかに小鳥の巣を見つけると...
相馬御風 「孤座」
...話が余談にわたりましたが「鳥の巣」というとそれは春季のものとちゃんと俳句ではきまっているのであります...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...杉皮が僅に雨を覆うて居る檐端(のきば)の手の屆く所に鳥の巣が二つならんである...
長塚節 「炭燒のむすめ」
...石燈籠夜あけになるまで灯がとぼる小鳥の巣チン チクバン チク茅萱(ちがや)の根小鳥がはこんで巣を作るチン チクバン チク小鳥の巣小鳥の子鳥(ピヨツピヨ)がすんでゐるお供のすきな犬おるすゐ するならワンワン ほえな...
野口雨情 「未刊童謡」
...鳥の巣のある枝をひつかけたままそのステッキを彼女に手渡して...
堀辰雄 「巣立ち」
...ときどきひよつくり小鳥の巣のことを思ひ出して...
堀辰雄 「巣立ち」
...鳥の巣のやうに隠れたかの位置が後ろ暗い自分の心持に応はしく思はれて...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...鳥の巣の中で、河原雲雀(かはらひばり)の巣ぐらゐ見つけやすい物は無(な)いから、私達はボツ/\生えた短い草の中を縱横(たてよこ)十文字に早足で探しはじめる...
横瀬夜雨 「筑波ねのほとり」
...夜も参右衛門は来るものににこにこして炉端で鳥の巣の話をした...
横光利一 「夜の靴」
...私たちも鳥の巣餅を食べる...
横光利一 「夜の靴」
...白鳥の巣とはそのままには解せぬ比喩とも矢代にはとれるのである...
横光利一 「旅愁」
...昭和四年小鳥の巣見上げたる高き木間(このま)に胸ひかる小鳥のつがひ...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...小鳥の巣、幸ひあれよ、その飛び去れる小鳥らに...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...鳥の巣(す)のようなかれの頭...
吉川英治 「神州天馬侠」
...鳥の巣のようなあたま...
吉川英治 「新・水滸伝」
...髪は幾日洗わないのか鳥の巣みたいにもじゃもじゃしていて...
吉川英治 「宮本武蔵」
...また、小屋の横には、鳥の巣箱ほどな、小さい御堂が出来ていて、彼らは、それを拝んでいたのだった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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