...鰺(あじ)やおぼこの釣れないことは心得ておるから...
泉鏡花 「悪獣篇」
...鰺數尾を投ずれば...
大町桂月 「北條より一ノ宮へ」
...鰺ヶ沢にはそれが無い...
太宰治 「津軽」
...深浦、鰺ヶ沢の人は、もしこの私の本を読んでも、だから軽く笑つて見のがしてほしい...
太宰治 「津軽」
...鰺の一つを箸(はし)で高々と摘(つ)まみ上げる...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...こうしてようよう一匹の鰺をせしめる迄(まで)に五分や十分はかかるのである...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...皿の上には約二寸程の長さの小鰺が十二三匹は載っていた筈だが...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...「鰺の取れ取れ」「鰯の取れ取れ」と呼びながら大概毎日売りに来る...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...鰺も鰯も夏の間は長さ一寸ぐらいのもので...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...そして、「あんた、あの鰺、みんな猫に食べさせなはつたやろ? 自分が食べたのん二つか三つよりあれしまへんやろ?」と、今度は調子を和(やわら)げて云ひ出した...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...小鰺(こあじ)だの...
壺井栄 「瀬戸内の小魚たち」
...他の皿にはませこけた小鰺が尻尾をならべてはねかへつてゐる...
中勘助 「銀の匙」
...魚釣(此の灣内ではもろ鰺が良く釣れるさうだが)の下手なの迄が讒謗の種子にならうとは...
中島敦 「環礁」
...この海で有名な室鰺の水から揚ったばかりの姿は初めて見たのであるが...
中谷宇吉郎 「雑魚図譜」
...通りに面して魚屋の店先には、小鰺と、室鰺との干物が一面に並べられて、秋の陽を一杯に受けながら行儀よく並んで乾されていた...
中谷宇吉郎 「室鰺」
...重寺漁場における鰺の漁獲高と比べて見ると著しい相関が認められることその他を論じているが...
武者金吉 「地震なまず」
...ボンベタークという西洋の魚か鰺(あじ)の干物(ひもの)のような魚類をむしって小さくしたものか...
村井弦斎 「食道楽」
...別に蓼の葉を摺鉢で摺って少しの塩と御飯粒とを加えてまたよく摺ったものへ酢と煮切り味淋とを入れてのばしてそれで鰺を食べます...
村井弦斎 「食道楽」
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