...なぜか海豹(あざらし)の鰭(ひれ)を思ひ出してゐる...
芥川龍之介 「耳目記」
...ゆくな油鰭(もろこ)よ...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...鰭(ひれ)のヤケに大きい...
高見順 「如何なる星の下に」
...ただ黙々と鰭を動かしてゐるばかり...
太宰治 「お伽草紙」
...中には尾鰭(おひれ)の長さ五寸以上のものもあり...
太宰治 「新釈諸国噺」
...京わらんべが尾鰭(おひれ)をつけて云い触らすことだから...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...わざとその足を鰭(ひれ)のようにくねくねさせながら...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...肌や鰭に赤みを帯びているのだが...
豊島与志雄 「山上湖」
...尤(もつと)もらしい尾鰭(をひれ)を加へたにしても...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...小鰭のすウし――」と...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...チラと耳にした評判と菊人形の三津五郎の小鰭の鮨売から思いついて...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...背鰭(せびれ)をそよがせながら河の浅瀬をのぼってゆくのを見ると...
久生十蘭 「南部の鼻曲り」
...それこそ化けそこねた大鯰のように手足を尾鰭のようにバタバタさせながらのたうちまわっていたが...
久生十蘭 「無月物語」
...尾鰭をつけてそれに結びつけられたため...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...「父と子と聖霊の御名によって」するとその無数の群衆は海底に沈もうとしておのおのが違ったすがたに鰭(ひれ)を振り尾を振り一つの声にくりかえした...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「魚と蠅の祝日」
...舟仙がいやならまた金魚の尾鰭(おひれ)でも切ってやるさ...
山本周五郎 「桑の木物語」
......
横瀬夜雨 「筑波ねのほとり」
...何といふデリケートな鰭であらう...
吉田絃二郎 「八月の星座」
便利!手書き漢字入力検索