...なぜか海豹(あざらし)の鰭(ひれ)を思ひ出してゐる...
芥川龍之介 「耳目記」
......
安西冬衛 「堺水族館の歌」
...やはり尾鰭(おひれ)のような形をしていた...
海野十三 「海底都市」
...鮫膚と鮫膚とは火のようにすれあい鰭と鰭との叩きあいには水は真白な飛沫となって奔騰し...
海野十三 「軍用鮫」
...実は当時のゴシツプ好きの連中が尾鰭(をひれ)をつけていろいろ面白さうに喧伝(けんでん)したのが因であつて...
高村光太郎 「智恵子抄」
...たいまいの手のやうな廣い鰭状の手で悠々と水を掻きわけてもらはなくてはならぬところだ...
太宰治 「お伽草紙」
...自分なども五十年来書物から人間から自然からこそこそ盗み集めた種に少しばかり尾鰭(おひれ)をつけて全部自分で発明したか...
寺田寅彦 「随筆難」
...岩がちの海岸からところどころに魚の背鰭(せびれ)のやうにぎざぎざな岩礁が沖のはうまでつきでて...
中勘助 「銀の匙」
...背鰭が非常に長い針になっているのである...
中谷宇吉郎 「雑魚図譜」
...こんど大和屋が小鰭の鮨売の新作所作事を出すについて...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...……名題昇進の披露に『小鰭の鮨売』の新作所作を出しますことはまだまだ先のことで...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...前鰭で頭を抱えるようにして...
久生十蘭 「海豹島」
...尾鰭をつけて書いてしもうた...
火野葦平 「花と龍」
...また両(ふたつ)の小鰭(こひれ)となって痕跡を止め...
南方熊楠 「十二支考」
...遠見あたかも馬様に見える海獣(例せばセイウチ)の脚が鰭状(ひれじょう)を成して後ろを向きいるから言い出たであろうが...
南方熊楠 「十二支考」
...冠も鰭も随意に起伏す...
南方熊楠 「十二支考」
...秋風が立ち初める頃尾鰭の長い方が死んでから残った一匹もめっきり元気がなくなって...
矢田津世子 「神楽坂」
...次にはその魚の前後の鰭(ひれ)を四足に変化さして匐(は)いまわる水陸両棲類の姿にかわる...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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