...鯛(たひ)も鰹(かつを)も尾鰭(おびれ)をふるうて...
芥川龍之介 「きりしとほろ上人伝」
......
安西冬衛 「堺水族館の歌」
...燻した鰭及びその他の魚の身体部をつるした物と...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...水(みづ)は尾鰭(をひれ)を泳(およ)がせて岩(いは)に走(はし)る...
泉鏡太郎 「雨ふり」
...鰭(ひれ)を張った...
泉鏡花 「瓜の涙」
...鰭(ひれ)の動くのさえ鰓(えら)のひらくのさえ見える...
板倉勝宣 「山と雪の日記」
...ただ默々と鰭を動かしてゐるばかり...
太宰治 「お伽草紙」
...彼の握るものは、鱧(はも)、河豚(ふぐ)、赤魚(あかお)、つばす、牡蠣(かき)、生うに、比目魚(ひらめ)の縁側、赤貝の膓(わた)、鯨(くじら)の赤身、等々を始め、椎茸(しいたけ)、松茸(まつたけ)、筍(たけのこ)、柿(かき)などに迄及んだが、鮪(まぐろ)は虐待して余り用いず、小鰭(こはだ)、はしら、青柳(あおやぎ)、玉子焼等は全く店頭に影を見せなかった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...乱行狼藉(らんぎょうろうぜき)勝手次第のたはけをば尾に鰭(ひれ)添へて大袈裟(おおげさ)にかき立つれば世の人これを読みて打興(うちきょう)じ遂にはほめたたへて先生と敬(うやま)ふ...
永井荷風 「矢はずぐさ」
...鰭と身体(からだ)との間に...
中里介山 「大菩薩峠」
...しかしよく見ると、胸鰭だけは、きわめてゆるやかに動いている...
中谷宇吉郎 「異魚」
...大阪の實家の事を訊かれて竹齋の瀧三郎が面喰つた樣子、上役人や錢形平次が眼をつけてゐると知つて、觀念したものか、丸橋忠彌の穴倉に案内してガラツ八に二千兩の袖の下を掴ませ、事件をウヤムヤにさせようとした經繹(いきさつ)、わけても妹のお雪が、兄を庇(かば)ふのか、八五郎の身の上を心配するのか、涙を流さんばかりに拜んだ話まで――八五郎の口から聞くと、尾鰭が付いて、なか/\に面白くなります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...実はこうこうと尾鰭(おひれ)を付けて報告すると...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...小鰭の鮨……」「笑わしちゃいけねえ...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...小鰭の鮨売になって市中を呼び売りして歩いてもらいたいんだ」「それで...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...鮮やかに「芸」としても尾鰭というものがついてきていた...
正岡容 「小説 圓朝」
...先レ吾飛過振鰭山...
山路愛山 「頼襄を論ず」
...尾鰭(おひれ)がついて思わぬ禍を遺すものだ...
山本周五郎 「日本婦道記」
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