...木目(もくめ)を洗出された時代の錆(さび)のある板扉(いたど)の中央に取附けた鎌倉時代の鉄の鰕錠(えびじょう)が頗る椿岳気分を漂わしていた...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...殊に車鰕の刺身と来たら無類...
江見水蔭 「悪因縁の怨」
...鰕取川(えびとりがわ)の方から...
江見水蔭 「悪因縁の怨」
...鰕(えび)の鬼殻焼(おにがらやき)」「まるで品川(しながわ)へ行ったようだな」「はい...
江見水蔭 「怪異暗闇祭」
...晩食の膳に大いなる鰕上りけるに...
大町桂月 「親馬鹿の旅」
...二兒をつれて、濱邊を散歩しけるに、一艘の漁舟、沖より歸りしばかりにて、漁せし鰕、少しばかり舟に有り...
大町桂月 「親馬鹿の旅」
...錢をやりて久しく待ちしに、上り來りて曰く、今日は、鰕居らず、これにて許されよとて、海草を出す...
大町桂月 「親馬鹿の旅」
...広業と鰕(えび)11・20(夕)画家寺崎広業氏の許(もと)へは...
薄田泣菫 「茶話」
...ビスケット、ホットケーキ、紅茶皿、干柿、鰺の乾物、塩ゆでの車鰕、こまかく裂いた※、南京豆、ビール瓶、コップ、茄子と瓜の味噌漬、林檎と蜜柑、小皿類……...
豊島与志雄 「塩花」
...魚鰕(ぎよか)ヲ侶(つれ)トシ...
中里介山 「大菩薩峠」
...道傍(みちばた)の水溜には鰕(えび)の泳いでいるのが見える...
中島敦 「環礁」
...道傍の水溜には鰕の泳いでゐるのが見える...
中島敦 「環礁」
...青いリボンの端に結んで匍わせていた一匹の大鰕のことも...
原民喜 「夢と人生」
...鰕茶袴(えびちゃばかま)の運動会など数ふるに暇(いとま)がない...
正岡子規 「病牀六尺」
...(三月四日)誤りやすき字左に段鍛は「たん」にして假蝦鰕霞遐は「か」なり...
正岡子規 「墨汁一滴」
...尾に節ありて刺あるが鰕(えび)(または蝗(いなご))に似...
南方熊楠 「十二支考」
...烏賊(いか)や鰕(えび)を率いて襲い奪わんとし...
南方熊楠 「十二支考」
...」富田は鰕(えび)のようになった手で徳利を押えた...
森鴎外 「独身」
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