...水哉居でよばれた酢章魚はほんとうにおいしかつた、このつぎは鰒だ...
種田山頭火 「行乞記」
...私が無能無力にして独身であり俳人であることに外ならない!□鰒について――鰒はうまい――これには誰も文句はない...
種田山頭火 「其中日記」
...私はその鰒を思ひ浮べては独り微苦笑を禁じえなかつた...
種田山頭火 「其中日記」
...・のぞいて芽柳のなつかしくも妙蓮寺お寺の大柳芽吹いてゆれて春寒の鰒を並べて売りたがつてゐる塩湯はよろしく春もしだいにととなふ景色福沢先生旧邸その土蔵はそのまゝに青木の実三月十七日 日本晴...
種田山頭火 「道中記」
...男にあっては鰒玉(ふぐりだま)...
久生十蘭 「玉取物語」
...川柳点にいわゆる「片棒を担ぐゆうべの鰒(ふぐ)仲間」で...
正岡容 「わが寄席青春録」
...鰒(あわび)を同様に見立つる事...
南方熊楠 「十二支考」
...ホヤの妻ともいうべき貽貝や鰒様の姿を...
南方熊楠 「十二支考」
...鰒(ふぐ)は卵巣に激毒あり...
村井弦斎 「食道楽」
...かつて海底に径寸の鰒(あわび)の珠を...
柳田国男 「海上の道」
...干鰒(ほしふく)一把程度の品物であったが...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...鰒(ふく)では随分...
夢野久作 「近世快人伝」
...全身(ごたい)が真黒でヌラッとした見るからに気味(きび)の悪い恰好をしておりますが大抵の鰒好(ふくくい)が『鰒は洗いよう一つで中毒(あた)らん...
夢野久作 「近世快人伝」
...鰒に喰われよる夢でも見よろう』『ハハハ...
夢野久作 「近世快人伝」
...腐った鰒に似とる...
夢野久作 「近世快人伝」
...友吉の大好物だった虎鰒(とらふぐ)を...
夢野久作 「爆弾太平記」
...鰒(ふぐ)食(く)ったむくいとはいえ...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...鰒(あわび)十八斤...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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