...鰐口(わにぐち)のほつれた紅白のひものもう色がさめたのにぶらりと長くさがったのがなんとなくうらがなしい...
芥川龍之介 「日光小品」
...鰐口和尚(おしょう)は着物を脱ぎ...
太宰治 「新釈諸国噺」
...お詣(まい)りの鰐口(わにぐち)の音が終日(しゅうじつ)聞こえる...
田山花袋 「田舎教師」
...それは自分が負けるからではなくて、おちやんの整つた顔が白眼をだしたり、鰐口になつたり、見るも無惨な片輪になるのがしんじつ情なかつたからである...
中勘助 「銀の匙」
...鰐口(わにぐち)に丁髷(ちよんまげ)を結(ゆ)はせたやうな醜男(ぶをとこ)だが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...中田圃の稻荷に鰐口(わにぐち)ならして手を合せ...
樋口一葉 「たけくらべ」
...中田圃(なかたんぼ)の稻荷(いなり)に鰐口(わにぐち)ならして手(て)を合(あは)せ...
樋口一葉 「たけくらべ」
...「鰐口の音ですわ...
三島霜川 「平民の娘」
...鰐口君でもどなたでも...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...或るとき鰐口が答が出来ないので...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...鰐口は塗板に背中を持たせて空を嘯(うそぶ)いた...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...しかしそれからは教師も鰐口を憚(はばか)っていた...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...級中鰐口を憚らないものはない...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...あらゆる穢いことを好んで口にする鰐口が...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...拝殿の鰐口(わにぐち)へ手をかけた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...この鰐口(わにぐち)の鈴を振り鳴らそうとしている...
吉川英治 「宮本武蔵」
...ふと鰐口の綱を振ろうとした...
吉川英治 「宮本武蔵」
...その手は鰐口(わにぐち)の綱へかけた手とは違ったものであった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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