...あの鰐に一番通じる筈である...
芥川龍之介 「上海游記」
...入道鰐(にゅうどうわに)...
泉鏡花 「海神別荘」
...その鰐返りなむとする時に...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...「お師匠の鰐口様がいつかおっしゃった...
太宰治 「新釈諸国噺」
...大蛇と鰐との闘争も珍しい見ものであるが...
寺田寅彦 「映画「マルガ」に現われた動物の闘争」
...それは此間から新道(しんみち)で見料を取つて見せてゐる大きい鰐(わに)を見に行きたいと云ふのである...
ドストエウスキー Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳 「鰐」
...こういう沼沢地帯は、まことに人間の近付きにくいところであって、その鰐ガールは、そういうところに棲んでいるのである...
中谷宇吉郎 「異魚」
...鰐ざめに喰はれて見たいやうな気もした...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...中田圃(なかたんぼ)の稻荷(いなり)に鰐口(わにぐち)ならして手(て)を合(あは)せ...
樋口一葉 「たけくらべ」
...鰐足に踏ん張った...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...「鰐口の音ですわ...
三島霜川 「平民の娘」
...その二百四先づ江木鰐水(がくすゐ)撰の行状を読むに...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...鰐水は石川君達(くんたつ)が見たと答へた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...鰐口は只はあはあと云って取り合わない...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...鷦鷯(みそさざい)という小鳥と鰐との間にもある...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...緑(みどり)の褪(さ)めた、砂と塵挨(ごみ)だらけの、水気(みづけ)のない、いぢけた、倭(ひく)い椰子の木立、木伊乃(みいら)にした、動(うご)かない天狗猿、死(し)んだ、みすぼらしい、ちつぽけな鰐、くすんだ、黄土(わうど)とCHOCOLAT(シヨコラア)の色をした廉物(やすもの)の、摸造の爪哇(ジヤワ)更紗、まだ一度も生血(いきち)を嘗めず、魂(たましひ)の入らぬ、ひよろ長い毒矢(どくや)の数々(かず/″\)……え? これが大正博覧会の南洋館?最初の二つの室(しつ)を観て歩いて、おれは思はずおれの子供等に言つた、「こんなぢやない! こんなぢやない! 南洋は!」そして、おれは新嘉坡を想ひ出した...
與謝野寛 「南洋館」
...それにしてさえ骨子は鰐淵寺(がくえんじ)所蔵の宸筆文書一通のほかにさしての取りえもない...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
...無念な! われを忘れて鰐口(わにぐち)の綱へ手を差し伸べさせたのだ...
吉川英治 「宮本武蔵」
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