...そこにはNといふ老(としと)つた洋画家が六朝の文字のやうに鯱子張(しやちこば)つて控へてゐた...
薄田泣菫 「茶話」
...大仏殿の金の鯱鉾(しゃちほこ)が空のうすあかりに底光りしてました...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...金の鯱(しゃちほこ)がある尾張名古屋の土を踏んでいないなんぞは膝栗毛(ひざくりげ)もすさまじいや...
中里介山 「大菩薩峠」
...見るだけでももう少し丹念に金の鯱を見ておけ...
中里介山 「大菩薩峠」
...金鯱城下に駕を枉げしめ...
中里介山 「大菩薩峠」
...よく尾張の国は日本一を出したがる国だ、頼朝、信長、秀吉は事が古い、瀬戸物が日本一で、大根も日本一、踊りも日本一、金の鯱も日本一、美人も日本一、味噌も日本一だといっているが怪しいもんだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...金の鯱(しゃちほこ)を横眼に睨(にら)みながらいやみたっぷりを聞かせていたが――名古屋からここにのしたと見れば...
中里介山 「大菩薩峠」
...名古屋城の天守の金の鯱(しゃちほこ)を盗みに行ったという物語から起っているということです...
中里介山 「大菩薩峠」
...金の鯱城下の面目のために...
中里介山 「大菩薩峠」
...鯱(さかまた)か何かに成って敵の軍艦を喰ってやるぞ...
中島敦 「斗南先生」
...それが鯱に攻められたんですがね...
長塚節 「隣室の客」
...鯱も人間には構はなかつたさうです...
長塚節 「隣室の客」
...肩が飛んでも身体(からだ)が棒のように鯱張(しゃちこば)っても上がる事は出来ん...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...鯱鋒(しやちほこ)立ちをしても吾妻屋永左衞門に及ぶ筈もなく...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...鯱鉾立(しゃちほこだち)をしても吾妻屋永左衛門に及ぶ筈もなく...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...鯱鉾立(しゃっちょこだ)ちをした上に渡って見せようじゃないか...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...一度は鯱(シヤチホコ)のやうな勇ましさで空を蹴つて跳ねあがつたかとおもふと...
牧野信一 「鬼涙村」
...身体(からだ)中に刃物を並べた鯱(しゃち)だの...
夢野久作 「白髪小僧」
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