...衆一齊に之に同意し思はず鯨波を擧げる...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...鯨波(とき)の声を揚げて見物は喜んだ...
江見水蔭 「硯友社と文士劇」
...鵜沢(うざわ)連隊長殿と戦死(うちじに)するところだった」少年の群はその時鯨波(とき)をあげて右側の路地の中に入って往った...
田中貢太郎 「春心」
...彼らは未だ衆軍の擧ぐる鯨波の音聞かず...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...満員鯨波拍子……………「どうせ金で買われて行く流(ながれ)の身なんですもの唄いますわ...
富ノ沢麟太郎 「あめんちあ」
...鯨波拍手「ペテロ!」「サルフィユ!」二青年はレースの襞で白く縁どった青い上衣に赤い半ズボンを穿(は)いて現れた...
富ノ沢麟太郎 「あめんちあ」
...鯨波拍手青年二人は高く張り上げた綱の反対の両端に乗って弾動した...
富ノ沢麟太郎 「あめんちあ」
...楽隊鯨波拍子「フレンド...
富ノ沢麟太郎 「あめんちあ」
...黒天鵞絨(くろびろうど)に金糸(きんし)銀糸(ぎんし)で鯨波(げいは)を刺繍した裃(かみしも)を着た美しい女の口上つかいが鯨の背に乗って口上をのべる...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...忽然として万籟(ばんらい)死して鯨波(ときのこえ)もしなければ...
ガールシン 二葉亭四迷訳 「四日間」
...マダム登場となると、場内鯨波の声だ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...追っ手は遠くで鯨波をあげている...
北條民雄 「いのちの初夜」
...次郎長の児分で一番強いのは森の石松だ」S=月明の天竜河原にどっとあがる鯨波の声は清水一家八十余人と甲州黒駒の勝蔵一家百五十人が入り乱れての喧嘩...
山中貞雄 「森の石松」
...皆一斉に鯨波(ときのこえ)を上げて喝采した...
夢野久作 「斜坑」
...再び兵士たちの鯨波(とき)の声が張り上った...
横光利一 「日輪」
...奴国の方へ押し寄せて行く耶馬台の軍の鯨波(とき)の声が一段と空に上った...
横光利一 「日輪」
...わあっと正義の軍(いくさ)たる誇りを鯨波(ときのこえ)としてあげた...
吉川英治 「三国志」
...第三の宮方の鯨波(げいは)は...
吉川英治 「私本太平記」
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