...内地ではとても見られないやうな熱帶の魚族が珊瑚の間を縫つてをるのを見て...
海野十三(佐野昌一) 「南太平洋科學風土記」
...魚族斃死シ田園荒廃シ...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...魚族(ぎよぞく)中比(たぐ)ふべきものなきは奇魚(きぎよ)といふべし...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...多くの画家が生命の溌溂さをのみ見ているこの魚族を取り扱うのに...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...比年山林ヲ濫伐シ水源ヲ赤土ト為セルガ故ニ河身変シテ洪水毒流四方ニ氾濫シ毒ノ浸潤スルノ処茨城栃木群馬埼玉四県及地数万町歩ニ魚族シ田園荒廃シ数十万ノ人民産ヲ失ヒ業ニ離レ飢テ[泣キ寒ニ叫ビ→食ナク病テ薬ナキアリ...
田中正造 「直訴状」
...魚族が異っているからである...
豊島与志雄 「故郷」
...楽しげに銀鱗(ぎんりん)を翻(ひるが)えす魚族(いろくず)どもを見ては...
中島敦 「悟浄出世」
...魚族は爭ひてつゝきはじめむ...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...闇夜の水上に異鳥を駆使して魚族を捕ふる鵜人の姿を照し出す怪美には若かない...
中村憲吉 「三次の鵜飼」
...魚族の眼もまだましだ...
中谷宇吉郎 「露伴先生と神仙道」
...吾妻川の流域には草津温泉の湯が流れて魚族は一つも棲んでゐない...
野口雨情 「大利根八十里を溯る」
...近海の魚族の研究を主として行つているそうだが...
長谷健 「天草の春」
...御遊泳中の魚族(うろくづ)の鱗(うろこ)のいろも手にとるように見える...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...また昭和十四年には今村博士が「男鹿地震と海水及び魚族の異常状況」と題する論文を発表するなど...
武者金吉 「地震なまず」
...または魚族のふくんでいるような冷たさをもっているようにながめられたのである...
室生犀星 「幻影の都市」
...これらの魚族が決して生きているもののように思えなかったのである...
室生犀星 「幻影の都市」
...折ふし水面とすれ/″\に飛ぶ魚族のほかには...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...拝啓、今年はだいぶ鱸(すずき)の魚鱗多く窺(うかが)われ、ほかの魚族も、よき潮模様(しおもよう)と相見え候ところ、近来さっぱり御途絶(おんとだえ)、いかがなされ候哉(そうろうや)、秋日(しゅうじつ)を卜(ぼく)し、御一釣(ちょう)おすすめ申上候しまいには、番所から、こんな手紙が来るほど懇意になってしまったので、もう兄弟の商売は上ったりである...
吉川英治 「田崎草雲とその子」
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