...はた魘(うな)されつ...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...「おおかた夢に魘されたのだろう?」「でもわたし...
橘外男 「蒲団」
...思いだしてさえ慄然(ぞっ)として魘(うな)されるくらいです...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「十時五十分の急行」
...それが不幸な旅客の亡霊か何ぞに魘(うな)されている苦悶(くもん)の声ではないかと疑われた...
徳田秋声 「あらくれ」
...余はさながら不測の運命に魘(おそ)われて悄然(しょうぜん)として農夫の顔其まゝに言(ものい)わぬ哀愁に満ちた自然の面影にやるせなき哀感(あいかん)を誘(さそ)われて...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...きっと魘(うな)されます...
中里介山 「大菩薩峠」
...「うーん」またしても魘(うな)される竜之助の声...
中里介山 「大菩薩峠」
...夫人は夢に魘(うな)された時のように...
萩原朔太郎 「ウォーソン夫人の黒猫」
...彼は附け加へた――「女中が一人魘(うな)されたのです...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...忽(たちまち)また魘夢(えんむ)に脅(おびやか)されているのではないかと疑って...
森鴎外 「渋江抽斎」
...「おまえはひどく魘(うな)されていたよ」「――――」「この頃寝ると直ぐ魘されるようじゃないか...
山本周五郎 「お美津簪」
...東京人がこうまで魘(おび)えてちぢこまっているかと思うと情なくもある...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...彼の頭の中のように夕霧の立籠めた中からポカリポカリと光り出して来る自動車の燈火(あかり)やネオンサインに魘(おび)え魘えよろめいて行くうちに...
夢野久作 「殺人迷路」
...魘(おび)えたゴリラのように身構えをし直して...
夢野久作 「白菊」
...颱風(たいふう)……その魘(おび)え切った霊魂のドン底に纔(わず)かに生き残っている人間らしい感情までも...
夢野久作 「戦場」
...そうして百に近い負傷兵の何となく魘(おび)えた...
夢野久作 「戦場」
...そうして魘(おび)えたように唇をわななかしつつ切れ切れに云った...
夢野久作 「霊感!」
...嫌な夢を見た』とルパンは一晩中魘されて...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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