...とうとうしまひには魘夢(えんむ)になつて身を苦しめる...
アルチバシェッフ・ミハイル・ペトローヴィチ Artsybashev Mikhail Petrovich 森林太郎訳 「笑」
...前(さき)の日よりの恐ろしき經歴は魘夢(えんむ)の如く我心を劫(おびやか)し來りぬ...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...魘(うな)されでもしているかのような口調で叫ぶのだった...
海野十三 「くろがね天狗」
...悪夢に魘(うな)されているような...
橘外男 「逗子物語」
...何をそんなに魘(うな)されてるのだよ」すると老人の声で...
田中貢太郎 「遁げて往く人魂」
...厭な夢に魘(うな)されなどしていた...
徳田秋声 「新世帯」
...余はさながら不測の運命に魘(おそ)われて悄然(しょうぜん)として農夫の顔其まゝに言(ものい)わぬ哀愁に満ちた自然の面影にやるせなき哀感(あいかん)を誘(さそ)われて...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...夜中に夢にでも魘(うな)されたのだろう...
豊島与志雄 「理想の女」
...こちらへこしてからも私は三日にあげず怖い夢に魘(おそ)はれて夜(よる)よなか家ぢゆう逃げまはらなければならなかつた...
中勘助 「銀の匙」
...きっと魘(うな)されます...
中里介山 「大菩薩峠」
...そうして田舎者を魘(おび)えさしているのである...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...その魘(おび)えた眼色を見返した良助も一緒に立止まってニッコリ笑った...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...呼吸を魘(おび)えさせながら...
夢野久作 「巡査辞職」
...魘(おび)えた眼付きをして私を見上げた...
夢野久作 「暗黒公使」
...ビックリして、魘えて、メチャクチャに泣き出す...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...魘(おび)えたようになって入口の扉を見た...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...一瞬間にコンナ事を考え廻らしつつ魘(おび)え...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...地獄の羅刹(らせつ)に魘(うな)されたりしながらも...
吉川英治 「江戸三国志」
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