...白磁の皿にもられたこのみのやうに人を魅する冷たい哀愁がながれでる...
大手拓次 「藍色の蟇」
...人を魅する美しさを持っていた...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...人を魅する道徳はわれわれをつらぬく...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...ちょっと人を魅する姿勢が出来てくる...
中里介山 「大菩薩峠」
...読者を魅するものがロマンティシズム...
中島敦 「光と風と夢」
...其所に聊か人を魅する牽引力を失ふ恐が潛んでゐるといふ意味でも讀みづらい...
長塚節 「土」
...たゞ口許に人を魅する力が籠つて居た...
平出修 「逆徒」
...屡と彼等を魅するのは死の方法(ジアンル)そのものである...
堀辰雄 「色褪せた書簡箋に」
...まだ行つたことのない地方の植物が旅行家を魅するがやうにだ...
堀辰雄 「眠れる人」
...その高原で私の會つてきた多くの少女たちを魅するために...
堀辰雄 「麥藁帽子」
...この聖母の姿は魅するような女らしさがあり...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「神の剣」
...これは蛇が眼を以て魅する力あるを...
南方熊楠 「十二支考」
...ある種の読者を魅するであろうが...
宮本百合子 「「或る女」についてのノート」
...慰みに弾くヴァイオリンは聴く人の心を魅するそうだが...
宮本百合子 「科学の常識のため」
...しかしここは大人のしかも音楽を好くような人間の或種の人を魅するのであって...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...顔にさしよせられる花束はつよい芳しさと魅する力とをもって何と喰われてしまいたい刹那でしょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...云いようもなく人を魅する微笑であった...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...むしろ人を魅するものさえある...
吉川英治 「私本太平記」
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