...いつのまにか私たちを魅するやうになつたその不思議な眼に出會ふために...
アポリネエル Guillaume Apollinaire 堀辰雄訳 「青い眼」
...白磁の皿にもられたこのみのやうに人を魅する冷たい哀愁がながれでる...
大手拓次 「藍色の蟇」
...また一種魅するが如き力は彼女の一挙一動に供うたのである...
――モウパンサン―― 辻潤訳 「頸飾り」
...魅するような悪魔の言葉に聞きとれたのだった...
豊田三郎 「リラの手紙」
...激甚な恐怖の念は一種不可思議な磁石力(じしやくりよく)を以て人を魅するものである...
永井荷風 「海洋の旅」
...笑えば人を魅するような妖艶(ようえん)な色が出て来ました...
中里介山 「大菩薩峠」
...この魅するばかりの華麗な空を見て...
原民喜 「冬日記」
...屡と彼等を魅するのは死の方法(ジアンル)そのものである...
堀辰雄 「色褪せた書簡箋に」
...それが僕を魅するのである...
堀辰雄 「眠れる人」
...お前が僕を魅するのはお前の中に何か見知らないものがあるからだ...
堀辰雄 「眠れる人」
...死そのものが僕を魅するのである...
堀辰雄 「眠れる人」
...蛇が物を魅するというは...
南方熊楠 「十二支考」
...その何だか違う感じが小さい子の感情を限りなく魅する...
宮本百合子 「雨と子供」
...しかしここは大人のしかも音楽を好くような人間の或種の人を魅するのであって...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...顔にさしよせられる花束はつよい芳しさと魅する力とをもって何と喰われてしまいたい刹那でしょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...人を魅する企て(charmant projet)だ! だって彼は人間性を描いているのだから...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...舌を魅するように美味かった...
山本周五郎 「山彦乙女」
...妖しく魅するような...
山本周五郎 「山彦乙女」
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