...「狐は果たして人を魅するの術を知るや...
井上円了 「おばけの正体」
...果たして狐に人を魅するの術ありとせば...
井上円了 「おばけの正体」
...人を魅する道徳はわれわれをつらぬく...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...ぺろ/\と擽ぐるように舐めて行く奇怪な感覚は恐ろしいと云う念を打ち消して魅するように私の心を征服して行き...
谷崎潤一郎 「少年」
...じつに幸福だ! (彼女は男の胸にもたれかかる)僕はまた見られるのだ――この魅するような眼を...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「かもめ」
...魅するような悪魔の言葉に聞きとれたのだった...
豊田三郎 「リラの手紙」
...ちょっと人を魅する姿勢が出来てくる...
中里介山 「大菩薩峠」
...情熱の如く」此の仕事は私を魅する...
中島敦 「光と風と夢」
...其所に聊か人を魅する牽引力を失ふ恐が潛んでゐるといふ意味でも讀みづらい...
長塚節 「土」
...穏やかに人魅する情熱(パシオン)よ...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...たゞ口許に人を魅する力が籠つて居た...
平出修 「逆徒」
...お前が僕を魅するのはお前の中に何か見知らないものがあるからだ...
堀辰雄 「眠れる人」
...その何だか違う感じが小さい子の感情を限りなく魅する...
宮本百合子 「雨と子供」
...しかしここは大人のしかも音楽を好くような人間の或種の人を魅するのであって...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...快楽のおさえがたい魅するような誘惑と戦うのも...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...云いようもなく人を魅する微笑であった...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...いやいやながら返事をしてゐたことも思ひ出した‥‥彼等に對する彼は何といふ異つた態度をしたことであらう!‥‥彼は人を魅するやうな舞踏者であつた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...文字の人を魅する所は...
吉川英治 「梅ちらほら」
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