...落魄と放浪の結果...
心猿 「露伴忌」
...私がいささかでもこの気魄と克己心を持っておりますのは...
上村松園 「画筆に生きる五十年」
...さまよう魂魄(こんぱく)を暗示するかの如く...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...私の魂魄は今、晩秋初冬の夜々東京の棲家をさまよひ出でて、遠く雲井の空をさして飛んでゐる...
近松秋江 「伊賀、伊勢路」
...秋の気魄に逢って...
豊島与志雄 「秋の気魄」
...揺ぎなき気魄である...
豊島与志雄 「梅花の気品」
...梅花の気魄である...
豊島与志雄 「梅花の気品」
...すなわち御先祖清正公は、ここからほんの地続きの尾張の中村で生れ、そうしてあの尾張名古屋の御本丸も、清正公一手で築き成したもの、清正公の魂魄は、肥後の熊本よりは、この尾張の名古屋に残っているということを、よくよく申し聞かせても、どうしてもこの子にはその気になれないようでございます」「それもそうかも知れませぬ、世間の人も加藤清正公と申せば、肥後の熊本だと思います、清正公の魂は、かえってあちらに止まっておられるかも知れません、それが伊津丸殿の心を惹(ひ)かされる所以(ゆえん)かも知れませぬ」と梶川が言った時に、病人はちょっと向き直って、「わたしはやはり肥後の熊本が、なんとも言えず慕わしい、梶川殿、どちらかなれば、わたしは白骨よりは熊本へ行きたい、なんと熊本まで私をお送り下さるまいか」「お送り申すは容易(やす)いことなれど……」その時奥方は、キッと襟(えり)を正し、「伊津丸、お前はそれほど熊本へ行きたいならばおいでなさい、私はいつまでもこの尾張の国に残っております、御先祖の心をこめた、あの金の鯱(しゃちほこ)のある尾張名古屋の城の見えないところへは行きたくありません、死ぬならば尾張の国の土になりたい、熊本はわたしの故郷ではありません」六十七信濃の国は安曇(あずみ)の郡(こおり)の山また山――雪に蔽(おお)われた番所ヶ原を、たったひとりで踏み越えて白骨谷に行くと広言した弁信法師、ふと或る地点で足を踏みとどめてしまいました...
中里介山 「大菩薩峠」
...あのおばさんの魂魄が...
中里介山 「大菩薩峠」
...余の魄(はく)を動かして...
夏目漱石 「草枕」
...落魄(おちぶ)れた能役者でなきア先づ思案に餘つたお店者(たなもの)だ」「――」縁側に寢そべつて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...魂は失せ魄滅びずと道教に云ふごと魄の帰りこよかし人の生じて始めて化するを魄と曰ひ、既に魄を生ず、陽を魂と曰ふ(左伝)又魂気は天に帰し、形魄は地に帰す(礼記)とあつて古くは少し違つてゐるが、道教では精神を亡びる魂と亡びざる魄との二つに分けて魄は亡びないことになつてゐる...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...落魄(らくはく)して帰って来たものであったらしい...
夢野久作 「父杉山茂丸を語る」
...流寓落魄(りゅうぐうらくはく)の果てに...
吉川英治 「新書太閤記」
...しがない落魄(おちぶ)れ商人(あきゅうど)...
吉川英治 「新・水滸伝」
...迷路の闇では魂魄燈(こんぱくとう)の弄(なぶ)りに会うこと「こいつは...
吉川英治 「新・水滸伝」
...画面からうける気魄...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...落魄(らくはく)しても...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
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