...異郷の果てに落魄(らくはく)の身の二人である...
井上貞治郎 「私の履歴書」
...落魄(らくはく)した弟らしく装います...
江戸川乱歩 「双生児」
...『願留二魂魄一護二皇城一』の句あり...
大町桂月 「南洲留魂祠」
...その落魄感を大事に骨の上に載せていて...
高見順 「如何なる星の下に」
...鋼鉄のような弾性と剛性を備えた肉体全体に精悍(せいかん)で隼(はやぶさ)のような気魄(きはく)のひらめきが見える...
寺田寅彦 「映画雑感(3[#「3」はローマ数字、1-13-23])」
...その旅人の有(も)っている技能や智慧や勇気が魂魄(こんぱく)と一緒に永久にその家に止まって...
寺田寅彦 「マルコポロから」
...然るに今や老年と疾病とはあらゆる希望と気魄とを蹂(ふ)み躙(にじ)ろうとしている...
永井荷風 「帝国劇場のオペラ」
...いけません、先生、あなたが悪いのじゃありませんか」「どうして」「だって、昨晩、イヤなおばさんの魂魄(こんぱく)が、そっと外から忍んで来て、この船をゆすぶったなんておっしゃるものだから、それで、魂魄が、こんな着物をこの船へ持ち込んだんじゃないか知ら」「ふふん、魂魄なんてものは、そんなに都合よく物を運べるものじゃあるまい」「だって、そうとしか考えられませんわ...
中里介山 「大菩薩峠」
...魂魄(こんぱく)となって奥様をお守り申して...
中里介山 「大菩薩峠」
...俺は、彼の気魄が、ひしひしと身に迫るのを覚えて、息を呑んだ...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...その妻と云うのが夫(おっと)の出征前に誓ったのだそうだ」「何を?」「もし万一御留守中に病気で死ぬような事がありましてもただは死にませんて」「へえ」「必(かなら)ず魂魄(こんぱく)だけは御傍(おそば)へ行って...
夏目漱石 「琴のそら音」
...お嘉代の烈々(れつれつ)たる気魄(きはく)が...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...人事みな落魄して...
萩原朔太郎 「氷島」
...白刄(しらは)の中をもおそれぬ氣魄(きはく)と正義觀(せいぎくわん)のあつた者を...
長谷川時雨 「凡愚姐御考」
...気魄(きはく)をうかがうに...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...カトーは自然より容易に信じがたき気魄を享(う)けたる上に...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...……友吉の気魄に呑まれた……とでも形容しようか……...
夢野久作 「爆弾太平記」
...満身の気魄(きはく)を...
吉川英治 「宮本武蔵」
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