...鬱金木綿(うこんもめん)の蔽(おお)いをかけた鏡が二つ並んでいる梯子段(はしごだん)の下まで吹き落してしまった...
芥川龍之介 「葱」
...薄汚れた鬱金木綿(うこんもめん)の袋に包んで...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...慌(あわただ)しく鬱金木綿を臍(へそ)でかくす……他なし...
泉鏡花 「開扉一妖帖」
...お祭のときに山車が並んで鬱金木綿の襷を掛けた花笠の子供が揃ひの浴衣や紺のにほひのする印袢纒に交つて綱を引いたり萬燈をかざしたりしたあの頃からの東京...
江南文三 「佐渡が島を出て」
...そう言えば前にも今度と同じような鬱金木綿(うこんもめん)の袋へ何かはいって来た事も思い出したが...
寺田寅彦 「球根」
...やがて鬱金木綿(うこんもめん)に包みし長刀と革嚢(かばん)を載せて停車場(ステーション)の方より来る者...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...こいつが鬱金木綿(うこんもめん)の胴巻がないといって急に騒ぎ出しました...
中里介山 「大菩薩峠」
...ほかに盗られたものはあるまいな」「あの鬱金木綿の胴巻だけでございます」「そうかそうか」身内でも軽くあしらっているので...
中里介山 「大菩薩峠」
...がんりきの百が別に懐中から鬱金木綿(うこんもめん)の胴巻を取り出して...
中里介山 「大菩薩峠」
...今度の鬱金木綿は当然...
中里介山 「大菩薩峠」
...あんまり新しくもない鬱金木綿が吐き出して...
中里介山 「大菩薩峠」
...要するに鬱金木綿が呑んでいたところの胃の腑の程度ですから...
中里介山 「大菩薩峠」
...今度は鬱金木綿がこれだけのものを呑んでいたのですから...
中里介山 「大菩薩峠」
...こっちの鬱金木綿(うこんもめん)でけっこう埋合せがついたからもういいじゃないか」「なあに...
中里介山 「大菩薩峠」
...尺八を入れた鬱金木綿(うこんもめん)の袋...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...鬱金木綿(うこんもめん)の財布がゾロリと落ちて來ました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...井桁格子(いげたごうし)の浴衣に鬱金木綿(うこんもめん)の手拭で頬冠(ほおかむ)り...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
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