...」僕はちよつと憂鬱になり...
芥川龍之介 「河童」
...山に行けぬと鬱々として楽しまぬのは...
石川欣一 「可愛い山」
...他の事に紛(まぎ)らして暫し鬱(うつ)を忘れるというのが...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...憂鬱さうに氣むつかしげにあたりを見て額に一杯の皺をよせてゐる...
田畑修一郎 「南方」
...それは鬱陶の字である...
内藤湖南 「爾雅の新研究」
...六其頃は時候も梅雨期の終に属して居たので世間が鬱陶しかつた...
長塚節 「隣室の客」
...世にいう気鬱(きうつ)の嵩(こう)じた症状だったのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...俺はこの猛々しい面相と陰鬱な態度が相手を忌ませ不快にすることを...
久生十蘭 「湖畔」
...まことに憂鬱である...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...黒染めの憂鬱な荒廃の為に...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「四日闇夜」
...動ともすれば自分を子供の折から厭なやつだと秘かに思つて憂鬱になる癖があつたが...
牧野信一 「熱海線私語」
...恥を覚えて底知れぬ憂鬱の谷に転落した...
牧野信一 「ゾイラス」
...暗鬱なものがない...
正岡容 「艶色落語講談鑑賞」
...」お俊は急に心が重く鬱し出した...
室生犀星 「童話」
...あなたなんかに憂鬱な恰好なんか見せていただかなくたって...
横光利一 「上海」
...宛も其處には、虚無の憂鬱な、定かならぬ意味が書かれてあるやうに思はれた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...ひどく鬱(ふさ)ぎこんでいるのだ...
吉川英治 「宮本武蔵」
...鬱蒼とした青葉の中に...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??