...思いのほかに人の雑鬧(ざっとう)もなく...
有島武郎 「或る女」
...雑鬧(ざっとう)の中を進んで行った...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「幻想」
...あふげば農作物の虫害が除かれ病人は平癒するといふのでこれを受ける者が雑鬧(ざつたう)する...
中勘助 「府中のけやき」
...雑鬧(ざっとう)の中で立止って思索する男のように...
中島敦 「狼疾記」
...盛りあがるやうな大東京の雜鬧と...
萩原朔太郎 「都會と田舍」
...銀座の死刑台の事並に政府震撼するの事四時喧鬧の絶えることない繁劇なる大都会も...
久生十蘭 「魔都」
...街の混鬧(こんどう)のなかに紛れない色別をその姿に見出すとき...
室生犀星 「香爐を盗む」
...彼には市街が一層新しく雑鬧し始めたかのように感じるのであった...
横光利一 「上海」
...翡翠門(ひすいもん)に花のよどむような雑鬧(ざっとう)を呈している...
吉川英治 「三国志」
...競馬のような声援や雑鬧(ざっとう)をみせるのだった...
吉川英治 「私本太平記」
...遅刻かな?」外の雑鬧(ざっとう)にひきかえ...
吉川英治 「私本太平記」
...東寺附近の雑鬧(ざっとう)ぶりがわかる...
吉川英治 「私本太平記」
...「クロ! クロ! 咲耶子さん――」われをわすれて雑鬧(ざっとう)のなかを走ってゆく...
吉川英治 「神州天馬侠」
...雑鬧(ざっとう)する駅路(うまやじ)の辻に立って...
吉川英治 「親鸞」
...堵(ト)ノ如シ」という雑鬧(ざっとう)の状を描いているから京中たいへんな人出と騒ぎであったらしい...
吉川英治 「随筆 新平家」
...ロンドン市民がダービーに熱するみたいな他愛なさと国際色に雑鬧する...
吉川英治 「天皇と競馬」
...その馬市の雑鬧(ざっとう)と...
吉川英治 「野槌の百」
...東道頓堀の雑鬧(ざっとう)が奏でる都会の嗄(かす)れ声に交錯して花合戦の幕が切っておとされた...
吉行エイスケ 「大阪万華鏡」
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