...精微な空気(エーテル)を粗鬆な(普通の)空気から取り分けた...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...従って内部が次第に海綿状に粗鬆(そそう)になると同時に膨張して外側の固結した皮殻(ひかく)に深い亀裂を生じたのではないかという気がする...
寺田寅彦 「小浅間」
...不快に感ぜらるるものの元子は角(かど)があり粗鬆(そしょう)であると考える...
寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」
...伊藤侯の象眼豐面にして垂髯の鬆疎たる...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...吹(ふ)くだけ吹(ふ)かねば止(や)められない其(そ)の特性(とくせい)を發揮(はつき)して毎日(まいにち)其(そ)の特有(もちまへ)な力(ちから)が輕鬆(けいしよう)な土(つち)を空(そら)に捲(ま)いた...
長塚節 「土」
...輕鬆(けいしよう)な土(つち)から凝集(こゞ)つて居(ゐ)た塊(かたまり)は解(ほぐ)せば直(すぐ)に吹(ふ)き拂(はら)はれた...
長塚節 「土」
...従って内部が次第に海綿状に粗鬆(そしょう)になると同時に膨脹して外側の固結した皮殻に深い亀裂を生じたのではないかという気がする...
中谷宇吉郎 「雪」
...中果皮は外果皮に連なり粗鬆質である...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...南宗を脱せんとせしは南宗の粗鬆(そしょう)なる筆法...
正岡子規 「俳人蕪村」
...鬆は髮亂と康熙字典に出づ...
南方熊楠 「蓮の花開く音を聽く事」
...中の鬆(す)に大小の孔(あな)が出来たり重い味になるのは下手なのですが上手に出来ると鬆が大きいなりに平均しています」小山「今度はお茶の時出すお菓子を拵えて戴きたいものですな...
村井弦斎 「食道楽」
...この火加減(ひかげん)がむずかしいものでお湯がグラグラ沸立(にえた)つとプデンへ鬆(す)が出来ますから弱火(とろび)で気長に四十分間位湯煮(ゆで)なければなりません...
村井弦斎 「食道楽」
...家で製したパンでもあるいは買ったパンでも新しい内は水分が鬆(す)の中に籠っていて胃液の滲入(しんにゅう)を妨げますから新しいパンは多く焼いて食べます...
村井弦斎 「食道楽」
...長く煮ても決して鬆(す)が立ちません...
村井弦斎 「食道楽」
...新しいパンは水分が多くって鬆(す)の中へ水分が充ちているから胃中へ入った時胃液が滲入(しんにゅう)しないで消化が悪い...
村井弦斎 「食道楽」
...古いパンは水分が蒸発して鬆の中が乾燥しているから口では唾液(だえき)を滲入させるし腹では胃液腸液を滲入させるから消化が良い...
村井弦斎 「食道楽」
...時に衣の鬆開(そうかい)したのを暁(さと)らずにゐた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...鬆(ゆる)んだ細帯を締め直しながら...
森鴎外 「心中」
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