...」主税はどこまでも髯のある坊ちゃんにして...
泉鏡花 「婦系図」
...流石(さすが)に明治(めいぢ)の御(おん)作者(さくしや)様方(さまがた)は通(つう)の通(つう)だけありて俗物(ぞくぶつ)済度(さいど)を早(はや)くも無二(むに)の本願(ほんぐわん)となし俗物(ぞくぶつ)の調子(てうし)を合点(がてん)して能(よ)く幇間(たいこ)を叩(たゝ)きてお髯(ひげ)の塵(ちり)を払(はら)ふの工風(くふう)を大悟(たいご)し...
三文字屋金平 「為文学者経」
...鼻の下には十センチもあろうという白い美髯(びぜん)をたくわえていた...
海野十三 「火葬国風景」
...親子三人用のマスク!」髯男は...
海野十三 「空襲葬送曲」
...頬につけていた髯(ひげ)をむしりとった...
海野十三 「四次元漂流」
...髯ナンカ剃ッテサッパリシテルジャアリマセンカ」予ハ実ノトコロ...
谷崎潤一郎 「瘋癲老人日記」
...あわただしく髯(ひげ)を剃り...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...アッシリアの王様みたいな長い角張った頤髯(あごひげ)をもっていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...壁には髯(ひげ)がはえていて...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...白き髯(ひげ)を胸まで垂れて寛(ゆる)やかに黒の法衣(ほうえ)を纏(まと)える人がよろめきながら舟から上る...
夏目漱石 「倫敦塔」
...赤い薄い本が主人の口髯(くちひげ)の先につかえるくらいな地位に半分開かれて転がっている...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...青髯(あをひげ)の跡凄まじい中年の浪人です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...一夜にして髯が生えてゐる...
林芙美子 「ボルネオ ダイヤ」
...刻煙草のような幼稚な口髯をはやした...
久生十蘭 「だいこん」
...見事な漆黒の頬髯と...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「鼻」
...濃い口髭(くちひげ)と顎(あご)の髯(ひげ)とがその相貌をひときわするどくみせている...
山本周五郎 「死處」
...穢(むさ)い髯は落して逝(ゆ)きたいものよと思うていたのだ...
吉川英治 「私本太平記」
...長柄(ながえ)を持った髯面(ひげづら)の郎党が...
吉川英治 「新書太閤記」
便利!手書き漢字入力検索