...ゲエテも亦彼の詩の中に度たびクリストの髯(ひげ)を抜いてゐる...
芥川龍之介 「西方の人」
...不精(ぶしょう)から来た頤髯を生やしていたが...
海野十三 「人造人間事件」
...広額の下の鋭い眼光や左右の頬に一握りずつ生えている異様な髯をまじまじと見守る者もいた...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...中将は蟋蟀(こほろぎ)のやうな長い髯を捻(ひね)りながら言つた...
薄田泣菫 「茶話」
...髯(ひげ)の白い痩(や)せた老宰相が出て来た...
田中貢太郎 「悪僧」
...胡麻塩髯(ごましおひげ)胸に垂(た)るゝ魁偉(おおき)なアイヌ...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...そして髯男を相手に喧嘩をして起した怒(いかり)を...
ドストエウスキー Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳 「鰐」
...灰色の大きな頭と赤い髯(ひげ)とをもち...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...心持ち禿げ上った額と赤味を帯びている濃い口髯とのその顔には...
豊島与志雄 「田原氏の犯罪」
...剃(そ)る事のできないで不本意らしく爺々汚(じじむさ)そうに生えた髯(ひげ)に至っては...
夏目漱石 「思い出す事など」
...月代(さかやき)も髯(ひげ)も少し延びましたが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...無精髯の中に愛想笑ひが淀(よど)んで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...よく刈り込んだアルフォンス十三世式の白い三角髯がくっついていた...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...髯(ひげ)の長い...
森鴎外 「百物語」
...蓬々(ぼうぼう)と乱れた髪毛(かみ)と髯(ひげ)の中から...
夢野久作 「鉄鎚」
...その髯のことを訊かれると...
吉川英治 「三国志」
...腮(あご)の白髯(はくぜん)をふたつに割って...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...あのペルシア人かギリシア人らしい髯(ひげ)のはえた男の手を...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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