...ある疑問を髣髴(ほうふつ)した...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...自然は髣髴(はうふつ)と生きてゐはしないか?油画(あぶらゑ)は真(しん)を写すと云ふ...
芥川龍之介 「支那の画」
...我我の祖先は「神」と言ふ言葉に衣冠束帯の人物を髣髴(はうふつ)してゐた...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...羅生門に髣髴(ほうふつ)だよ...
泉鏡花 「薄紅梅」
...大異の霊の髣髴(ほうふつ)としているのを感じた...
田中貢太郎 「太虚司法伝」
...ほそぼそとした恰好(かっこう)迄が髣髴(ほうふつ)と見えて来るのであった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...その人となりを髣髴(ほうふつ)たらしめている傑作が多いが...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...猛勇恰もアレースに 45髣髴として出づるを見...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...人の合点(がてん)するように髣髴(ほうふつ)せしめ得るかが問題である...
夏目漱石 「草枕」
...腹の中では母のいわゆる話なるものの内容を朧気(おぼろげ)ながら髣髴(ほうふつ)した...
夏目漱石 「行人」
...髣髴(ほうふつ)として意気な声や微妙な節廻しの上に顕(あら)われて...
二葉亭四迷 「平凡」
...みんなそれぞれにおれの姿を髣髴させてゐる...
堀辰雄 「恢復期」
...彼の箆先に依つて髣髴されることを思つてやゝともすると冷汗を覚えた...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...事実が九官を髣髴しても...
牧野信一 「嘆きの谷で拾つた懐疑の花びら」
...ところがあの四角な本箱が髣髴したゞけで内容は忘れてゐるんだ...
牧野信一 「吾家の随筆」
...彼の河内山を聴いてゐると常に坊主頭の快漢が目前に髣髴として来るのは...
正岡容 「下谷練塀小路」
...親父の圓太郎が師匠の二代目三遊亭圓生の身振りうれしき芝居噺の画面の姿を髣髴(ほうふつ)と目に躍らした...
正岡容 「小説 圓朝」
...髣髴とさせられよう...
正岡容 「初代桂春団治研究」
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