...私の胸は高鳴りはじめた...
大阪圭吉 「寒の夜晴れ」
...まことに、日本の国体の実力は、おそるべきものである、という周さんの述懐を聞いて、私の胸は高鳴り、なぜだか涙がだらしないくらいに出て、坐り直して私は周さんに尋ねた...
太宰治 「惜別」
...初陣(ういじん)の武士が感ずる胸の高鳴りと武者ぶるいを覚えた...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...リャボーヴィチの胸は高鳴りはじめた...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「接吻」
...――それとも自分の心臓の高鳴りだったろうか?「誰だ...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...それによって観客の心の波は共鳴しつつ高鳴りし...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...石はおのれの重みにて内に落ち入り關門は 460高鳴り横木支え得ず...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...地ひゞきうちて斃れたる彼の武裝は高鳴りぬ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...外は泡立つ海神の無限の潮(うしほ)澎湃(ほうはい)と高鳴り渡り...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...心臓が高鳴り、血の音が耳に響いていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...耳もとに高鳴りして来たものですから...
中里介山 「大菩薩峠」
...庄平君にも」「…………」千種十次郎の胸は期待に高鳴ります...
野村胡堂 「悪魔の顔」
...大變ツ」遙かの方からガラツ八の聲が高鳴ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...八五郎の叱(しつた)が夜空に響いて高鳴ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...私は手を叩いた――私の鼓動は高鳴り血管は躍つた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...嬉しさに高鳴りするわが胸へしっかりと抱きしめた...
エルンスト・テオドーア・アマーデウス・ホフマン Ernst Theodor Amadeus Hoffmann 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...お久美さんの身内には幸福が血行と共に高鳴りして居るので有った...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...胸の高鳴りを感じたものであった...
山本周五郎 「やぶからし」
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