...そこはくすぐったいような匂いと色調とを持った高雅な女性の寝室であった...
海野十三 「四次元漂流」
...シナにおいては八世紀に高雅な遊びの一つとして詩歌の域に達した...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...この石の持つ高雅な味ひがわからうといふものは...
薄田泣菫 「茶話」
...あらゆる手紙のなかにその捌け口を見出すのだった――それらの高雅な...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...この高雅な女流詩人の精神と肉体との美が遺憾なく表現されていて...
高村光太郎 「自作肖像漫談」
...そんな情熱こそはほんとうに高雅な情熱だって書かれていたわねえ...
太宰治 「断崖の錯覚」
...高雅なる陰欝がある...
中井正一 「レンズとフィルム」
...匠気がなく高雅なもので...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...この第一楽章に示された高雅な雲雀の歌の美しさは...
野村胡堂 「楽聖物語」
...私には何んの事やら一向解りません」何んと言う高雅な穏当(おんとう)な顔でしょう...
野村胡堂 「女記者の役割」
...高雅な魅惑的な匂いなどが醸せそうな筈もありません...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...香道は閑寂高雅な遊びで...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...高雅な美しさです...
野村胡堂 「身代りの花嫁」
...そのうちでも優秀高雅なニースの社交界に最も感動を与えたのは...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...この歌の如きは勿論近年の円熟した高雅な調べから見れば大したものではないが晶子さん以前には誰も示し得なかつた「張り」を示してゐる...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...しかも高雅なおもむきは欠かぬのであった...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「衣裳戸棚」
...「ただ今からお習いになりましたなら新鮮なお若さが拝見されることでしょう」などと戯れて言う女房らからも怪しいまでの高雅な感じの受け取られるのであった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...高雅な中に淡い沈鬱な所のある調和を示して居た...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
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