...今後の生活費として売りはらうつもりでいられた高貴な宝石...
鈴木三重吉 「大震火災記」
...芸術品の高貴な厳粛な柔和なすべての現れは...
高浜虚子 「俳句への道」
...高貴な婦人方の身辺にも近づく機会を得たのである...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...およそ最も高貴な蘭科植物の花などよりも更に遥かに高貴な相貌風格を具備した花である...
寺田寅彦 「高原」
...「これは代理人を仰せつかわせたある高貴なお方のご希望であり...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「ボヘミアの醜聞」
...なんともたとえようのない高貴な現象があらわれて...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...高貴な人の邸宅とは思えないほどの単純な構造がまず意外だった...
野上豊一郎 「パラティーノ」
...観音様と頬摺りする男への、ほのかな同情と言いましょうか、やるせない好奇心と言いましょうか、綾麿の顔に浮んでいた、高貴な陶酔と、夢見るようなやるせなさが、処女(おとめ)心をすっかり掻き乱してしまったのです...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...蒼白い高貴な顏、これはいかなる身分の者であつても恥かしくない相です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...[38] あの高貴な婦人……仰せでない コルネィユの戯曲中の次のような台詞からのもじり...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...高貴なる被捜索人は...
久生十蘭 「魔都」
...書類の所持者にその高貴な方に対して権力を揮(ふる)わせ...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「盗まれた手紙」
...かつて高貴な立場から見下していた乞食になりかねなかった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...ああ叫べよ蛮声――その中に光っているもっとも聖らかなそして高貴な力...
松本淳三 「労働祭歌(※[#ローマ数字1、1-13-21])」
...色の黒い高貴な面立ちの王が...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...彼のためには高貴な唯一な...
室生犀星 「或る少女の死まで」
...やがて屠殺(とさつ)にかかる高貴な猛獣を...
吉川英治 「新書太閤記」
...初めて真に高貴な日本的がその内に現われるのではないだろうか...
和辻哲郎 「「ゼエレン・キェルケゴオル」序」
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