...東向きの腰高窓(こしだかまど)には...
有島武郎 「或る女」
...そうしたままで清逸(せいいち)は首だけを腰高窓の方に少しふり向けてみた...
有島武郎 「星座」
...時計の荷物を盗んで引つかゝへ再び高窓からすべり下りました...
鈴木三重吉 「勇士ウ※[#小書き片仮名ヲ]ルター(実話)」
...大家(おおや)の高窓からもれたランプの光線がキラキラ光った...
田山花袋 「田舎教師」
...通りに面した室の高窓からは...
田山録弥 「島の唄」
...高窓からの陽が、しみのついた床を移動すると、早くから夕闇がしのび、ローソクの灯をたよりに次の収容所へ肉親をたずねて去る人たちを、床にころがった面(めん)のような表情が見おくっている...
峠三吉 「原爆詩集」
...高窓にさしてる月の光を仰ぎ見ました...
豊島与志雄 「土地に還る」
...北の高窓から射す光りで暈されていた...
豊島与志雄 「白血球」
...高窓からのぞこうとした者もあった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...「あの晩、お前がお米にねじ込むつもりで二階へ行くと、お米の部屋から、飛出して来るお夏の後ろ姿を月明りで見たはずだ、――廊下に灯はないが、高窓から、月がよく射している――昨夜は月がよかった」「…………」「部屋に入ってみると、お米は殺されている、お前はてっきりお夏の仕業だと思った、――無理もない話さ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...僅かに左手にある一間の腰高窓が...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...其處には一間ほどの腰高窓があつて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...湯殿の高窓から降した信玄袋を取りに行った...
林芙美子 「新版 放浪記」
...木椅子の高窓から...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「道化者」
...第一房の金網ばりの高窓からチョッピリ三角形に見える青空と...
宮本百合子 「刻々」
...いまとは異(ちが)ってそのころは武士町の高窓(たかまど)に灯がうっすりと漏れているだけで...
室生犀星 「ゆめの話」
...向うに腰高窓があり...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...その高窓から四角い太陽の光が獄の底へ斜めに映(さ)し込む...
吉川英治 「私本太平記」
便利!手書き漢字入力検索